AI翻訳(機械翻訳)

 

■グローバル化とAI翻訳ツール

グローバルなコミュニケーションの機会が多くなると共に、翻訳の必要なシーンが増えています。英語をはじめとした外国語を翻訳したり、日本語から外国語に翻訳したりするために、AI翻訳ツールを利用したことのある人も多いのではないでしょうか。
日常の一部となりつつあるAI翻訳ツールは、ビジネスのグローバル化と共に、今後益々ビジネスでも利用されるようになっていくものと思われます。近年急速な進化を遂げているAI翻訳ツールによる翻訳は、手軽に利用できる異なる言語間のコミュニケーションツールとして、役に立ってくれるでしょう。
本稿では、グローバル化の広がりと共に発展してきた機械翻訳の歴史、AI翻訳ツールとは何か、AI翻訳ツール利用の注意点および適切な選び方などと合わせて解説します。

 

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■AI翻訳とは

近年話題のAI翻訳ツールは、AI(Artificial Intelligence)は、自動翻訳とも呼ばれ、機械翻訳の一種です。
人間の脳のニューラルネットワークを模してAI学習を行うニューラル機械翻訳(Neural Machine Translation、NMT)は、これまでの機械翻訳と比べて翻訳精度が飛躍的に向上しています。AI翻訳は、ディープラーニングと呼ばれる深層学習のNMTモデルの機械翻訳で、近年では、機械翻訳というとAI翻訳を指すことが多くなっています。

 

■機械翻訳の歴史

日本での機械翻訳の研究は1980年代より始まります。コンピュータが出現して以来、人間を介さない翻訳の実現は夢でした。この夢は果てることなく現在にまで連綿と引き継がれています。現在の「NMT」に至るまで、いくつかの方式の機械翻訳が研究されてきました。

 

ルールベース機械翻訳(Rule Based Machine Translation、RBMT、または RMT)
登録したルールに基づいて構文を解釈して翻訳する方法。古い機械翻訳の手法と言われ、現在ではあまり使用されていませんが、コーパス(過去の翻訳資産)がなくてもある程度翻訳することができる、訳抜けがないというメリットがあります。

統計的機械翻訳(Statistical Base Machine Translation、SBMT、または SMT)
大量の対訳データ(通常「コーパス」と呼びます)を登録し統計的手法により訳文を生成する方法です。ルールや辞書の開発の必要がなく、原文と訳文の両方の言語の性質に縛られにくいため、多言語化が容易だとされています。

ニューラル機械翻訳(Neural Machine Translation、NMT)
2016年11月にGoogleが発表したNMTを採用したGoogle翻訳は、機械翻訳の品質が格段に向上したことで、各界に大きな衝撃を与えました。NMTでは人間が言葉を理解するのと同じような構造で訳文を出力するといわれ、エンジンによってはTOEIC 900点以上の訳文も生成可能といわれています。

日本語では機械翻訳の使用は難しいとされてきましたが、今後はどれだけ早く取り入れることができるかがビジネス成功のカギを握っていると言えます。

■AI翻訳ツールは他の機械翻訳と何が違う?

AI翻訳ツールは、これまでの機械翻訳ツールと比べて精度が高く、より自然な翻訳をできるようになりました。人の手による翻訳のレベルを超えるまではいかなくとも、AIが学習した表現を使い、より自然な翻訳文が生成されるようになり、単純な文章では人の手による翻訳に引けを取らない翻訳も可能になっています。
精度の高さは、一般的な翻訳だけではありません。専門分野別に特化したエンジンを利用すれば、それまで機械翻訳では苦手とされていた専門分野でも、専門用語や独特の言い回しも問題なく翻訳できます。企業別のデータベース登録システムを使えば、さらなる翻訳精度の向上も可能になります。

 

■AI翻訳ツール利用の注意点

近年では様々なAI翻訳ツールが提供されています。多くの種類のAI翻訳ツールがあり、選択の幅が広いのは便利ですが、全ての翻訳ツールが同じ精度・機能である訳ではありません。翻訳精度も異なれば、セキュリティ面でも様々です。
翻訳精度に関しては、口語表現に強い、長文に強いツールなど、特色がある場合もあります。また、一定の専門分野に特化しているエンジンが必要な際は、目的に応じて適切なAI翻訳ツールを選ぶ必要があります。
セキュリティ面では、無料翻訳ツールでは翻訳データをストックし、二次利用する場合が多いため、事前の確認が大切です。安全性が不透明である翻訳ツールは利用しない、データの利用に関して詳細がわからないものはビジネスでの利用は避けるなど、自衛していく必要があります。
目的や予算に合わせて、安全に利用できる方法を見つけ、最適な翻訳ツールを選ぶようにしましょう。

 

■AI翻訳ツールの上手な選び方

AI翻訳ツールの種類が多ければ、何を基準に選べばよいのか悩むものです。最適なAI翻訳ツール選びには、次の3つのポイントが大切です。

・セキュリティ面の安全性
ビジネスにおいてAI翻訳ツールを使うのであれば、セキュリティ面の安全性は、重要なポイントです。信頼できる企業であるか、安全な翻訳ツールなのかを確認し、提供サービスの安全に対する企業指針、データ保持・利用に関する情報が明確化されているかどうかもチェックしましょう。

・精度の高い翻訳ツールか
スムーズな翻訳文であるためには、翻訳のスコアがTOEIC900点以上のツールが望ましいでしょう。専門分野の翻訳には、汎用版では思うような翻訳結果が出ない可能性があるため、利用したい分野に特化されたエンジンがあるかどうかがポイントです。
逆翻訳機能も、便利な機能です。AI翻訳ツールで翻訳した文章が正しいかどうかを確認するために、逆翻訳機能で元の言語に戻してみます。正しい文章になれば、正しく翻訳されていると瞬時に確認できます。

・レイアウト変更なく翻訳ができるか
AI翻訳ツールは、ドキュメントのまま翻訳ができるものと、できないものがあります。そのまま翻訳ができないと、翻訳をした後のレイアウトのし直しやドキュメントの作り直しは時間も手間もかかり大変です。
PDFをはじめとしたソフトに対応したAI翻訳ツールを使えば、時間も手間もかけずに簡単に翻訳作業が完了します。翻訳スピードの速さが特徴の機械翻訳ならではのメリットが活かせるよう、AI翻訳ツールを選ぶ際は、スピーディーにドキュメントの翻訳ができるツールを選ぶとよいでしょう。

このように、AI翻訳ツールを選ぶ際には、安全で業務の効率化に適したツールを選ぶとよいでしょう。

   

■十印のAI翻訳ツール「T-tact AN-ZIN®」

翻訳にかかっていた時間を短縮し、業務をスピードアップします

 

十印のAI翻訳ツール「T-tact AN-ZIN®」は、マイクロソフト社のOfficeのWord、Excel、PowerPointに対応しています。いずれのファイルも、文書のレイアウトを保持したまま翻訳ができるところが魅力です。また、プラグインをインストールするとWord、Excel、PowerPoint、Outlookのソフト上での翻訳が可能です。翻訳作業の後に文書を作り直す手間がかからないため、翻訳作業時間の大幅な削減になります。

英語など外国語によるメールなどの文書作成では、逆翻訳機能で素早く文書の正確さをチェックして、翻訳にかける作業時間の短縮が図れます。

また、専門分野に特化されたエンジンで、今まで機械翻訳では苦手とされていた専門分野の独特な言い回しや語彙にも対応できるため、大量の文書にも短時間での対応が可能になります。

 

チェックマークAI翻訳業界 屈指のコストパフォーマンス!

初期費用なし、ユーザー登録数は無制限で使用できます。文字数による課金もないため、社員何人で使用しても、制限文字数内であれば利用料以外に追加コストはかかりません。制限文字数を超えてしまった場合、文字数パックを追加購入することができます。

 

チェックマーク多様な専門分野ごとの最新AI翻訳エンジンを搭載。

国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)提供の高精度AI翻訳エンジンを使用しています。NICTのAI翻訳エンジンは総務省と進めている「翻訳バンク」で蓄積された質のいい大量の対訳データから作成されており、また、当社では、特有な用語・表現がある専門分野の対訳データを使用し、リーガル(契約書)・特許・金融・半導体など分野に特化したAI翻訳エンジンを作成してご提供しています。

 

チェックマーク創業60年の翻訳会社が運用を本格サポート。

十印では、AI翻訳ツールをご提供するだけではなく、お客さまの使用環境、用語集や過去の翻訳資産の利用、翻訳支援ツールとの組み合わせ、プリエディット・ポストエディットなど導入から運用までをトータルでお手伝いいたします。半世紀以上、翻訳会社として多くのお客様からの信頼をいただいている十印だからこそできるAI翻訳トータルサポートをお約束します。 AI翻訳導入をご検討の際には、ぜひ一度ご相談ください。

 

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■導入事例

T-tact AN-ZIN®の導入事例を公開しています。AN-ZINによってどのように業務を効率化したか、是非ご覧ください。


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十印の機械翻訳への取り組み

十印は日本で開発が始まった1980年代前半から機械翻訳に取り組んできました。機械翻訳の第一人者である長尾真教授(元京都大学総長)の依頼により、Mu-プロジェクトに参画し、言語研究を主とする部署を創設、翻訳システムメーカー様へ辞書を提供してまいりました。

当時の十印の機械翻訳への取り組みは、一般社団法人日本翻訳連盟での記事に詳しく紹介されています。

21世紀に入ってからも、お客様への機械翻訳導入と翻訳サービス提供を目的にアジア太平洋機械翻訳協も理事として参加し、機械翻訳の普及に努めています。


AI翻訳導入をご検討の際には、ぜひ一度ご相談ください。

 

AI翻訳運用のコツ- 『自動翻訳の翻訳精度を向上させるヒント』

十印のご提供する最新のAI翻訳「T-tact AN-ZIN®」でも期待した精度の訳文が得られないことがあります。この場合、原文をを少し修正(プレエディット)するだけで、訳文の精度が上がることがわかっています。
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※同業者のダウンロードはお控えいただきますようお願いいたします。

  • 自動翻訳の翻訳精度を向上させるヒント

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