バイリンガルファイル
主に原文と訳文の2 言語が存在するファイル形式。CAT ツールで翻訳済のファイルをこう呼ぶことが多い。
バックトランスレーション
訳文の品質向上を目的とした校正作業の一つで、訳文のみを見て翻訳前の言語に翻訳する。その後、戻して翻訳した「原文」と「翻訳前の言語に翻訳した原稿」を見比べ「訳文」を校正し、より品質の高い原稿に仕上げる方法。主に機械翻訳の内容確認に使用される。「逆翻訳」と同じ。
バーバルコミュニケーション(verbal communication)
言語で相手に伝達を行うコミュニケーションのことで、言語コミュニケーションともよぶ。メールや手紙における文章や、会話で発する言葉が対象。
繁体字(Traditional Chinese)
中国語において、系統的な簡略化を経ていない筆画が多い漢字の字体。簡体字との対比によりこう呼ぶ。主に台湾・香港・マカオで使用され、中華圏外の華人コミュニティーでも見られる。
ハンドオフ
作業用のファイルを作業者に送付すること。
ビジネス翻訳
産業翻訳と同じ意味の場合もある。産業翻訳の一つの分野であり、主にビジネス文書などの翻訳のこと。
複数訳文
1 つの原文に対して、複数種類の訳文が存在すること。同じ原文が複数回出現し、複数翻訳者を使った場合などにこれが現れる場合が多い。CAT ツールを使用することで、ある程度抑制およびチェックは可能。
符号化方式
文字集合で定められた番号をコンピューターが認識できるバイト列に変換したもの。代表的なものに UTF-8 がある。
符号化文字集合
それぞれに一意な番号を割り振った文字の集合。代表的なものに Unicode がある。
プリエディット
機械翻訳(MT)
にかける前に、翻訳品質を向上させるために行う編集作業。「Pre Edit(PE)」と同じ。
プルーフリード
基本的には、誤字・脱字、文法や句読点のチェックなどを訳されたものだけを見て行うチェック。ただし訳文に問題がある場合、原文を確認する場合もある。
プロジェクトマネージャー
翻訳・ローカライズ案件で、プロジェクトのスケジュール・品質・コストを管理して作業を進行させる責任者。「PM(Project Manager)」と同じ。
十印ではすべての案件にプロジェクトマネージャー(PM)が付き、案件の終了、ポストモーテム、次回の案件へのフィードバックまで責任をもって担当いたします。
プロジェクトマネジメント
納期が決められているプロジェクトをどのように遂行するか計画を立てて、コントロールしていくこと。
分納
翻訳後の文章をクライアントに分割して納品すること。「五月雨納品」と同じ。
併記翻訳
原文を残しながら、その直下などに訳文を入れ、原文と訳文を両方残した状態で翻訳する形式。
ベタ打ち
上書きで翻訳を行うのではなく、訳を別途書き起こす方法で翻訳すること。ソースファイルが編集できず、レイアウトが比較的単純な場合にこの方法がとられることが多い。
ボイスオーバー
映画・テレビ・動画などで画面に現れない話者の声、ナレーターを用いる表現手法。翻訳音声においては原語が聞こえないようにする吹き替えとは違い、原語の音声を小音量で残しつつ、翻訳された音声を重ねる手法。
ポストエディット
機械翻訳(MT)にかけただけだと人間による翻訳までの品質にならないため、機械翻訳(MT)の後に翻訳の手直しをすること。翻訳の能力とポストエディットの能力は同じなのか異なるのか、両方の説がある。この作業が不要な機械翻訳エンジンほど高品質と言える。「Post Edit(PE)」と同じ。
ポストモーテム
プロジェクトマネジメント の世界では「プロジェクト終了後にプロジェクト全フェーズを振返る『事後検証』」を意味する。
翻訳会社
翻訳エージェントとも呼ばれる。翻訳の発注者と翻訳者を仲介する会社。
翻訳バンク
国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)と総務省が進める機械翻訳エンジンの精度を高めるためのプロジェクト。中央官庁、地方自治体、企業、各種団体など日本の様々な分野の組織から翻訳データの集積をおこなう。この翻訳バンクの取組は第2回
オープンイノベーション大賞総務大臣賞を受賞している。
十印のAI翻訳ツール「
T-tact AN-ZIN®」はこの翻訳バンクに提供された大量の翻訳データをもとに高精度化された国産の翻訳エンジンを搭載しています。
翻訳メモリ
過去に翻訳した原文と訳文が対になったデータベース。CAT ツールを使用した際に、翻訳メモリ と同じ文章が出てくれば、その訳文が適用される。単に「メモリ」ともいう。「TM(Translation Memory)」と同じ。