2026.01.22

どちらが重要?マンガ翻訳と写植のクオリティ

近年、マンガの人気は世界へと広がり、多くの地域で日本のマンガが読まれるようになってきました。地域によっては「manga」と現地の言葉でも呼ばれ、アメリカのコミックやフランスのバンド・デシネとも異なる独自の立ち位置を確立しています。しかし、翻訳機会が増えると同時に、翻訳の質にもばらつきが見られます。

本稿では、マンガ翻訳のクオリティと、マンガ翻訳に欠かせないもう一つの大切な要素である写植との関係について解説していきます。

マンガ翻訳の特徴

マンガの特徴は、コマと絵があるところです。そのため、マンガ翻訳はコマの順序に従って進める必要があるだけでなく、コマ内に複数の吹き出しがある場合、吹き出しの順序を判断しなければなりません。さらに、コマの大きさの制約があるため、絵で理解できる場合は省略し、文脈に合わせて翻訳をするなどの工夫が必要になります。

また、マンガではオノマトペが多用されており、文脈に合わせた翻訳も必要です。作品・出版社の方針などにより、オノマトペが吹き出し外の場合に翻訳するのかどうかは一定ではありません。

また、翻訳者側の裁量に任されている場合、日本語特有のものや作品独特のオノマトペなどの翻訳をどのように工夫するかも考えなければなりません。そのため、翻訳者によって同じオノマトペでも、異なる表現になる可能性もあります。時代背景、場面設定、主人公の口癖、決め台詞など、作品独自の表現など、翻訳者の技量が問われる部分も多いのが、マンガ翻訳の特徴です。

マンガ翻訳と写植の関係性とは?

マンガ翻訳には、写植が欠かせません。例えば、吹き出しの縦横の変更、それに伴うテキストの向きの変更、オノマトペを入れるためのぼかしや画像処理など、テキストデータの翻訳以外にも、マンガ翻訳では様々な工程があります。場合によっては、画像を全て左右反転させて翻訳言語のテキストの向きに合わせて表紙の向きを変えることもあります。

このように、マンガ翻訳では、翻訳と写植の双方どちらが欠けても支障をきたします。そのため、一般的には、マンガ翻訳の依頼には写植の工程も含まれています。翻訳と写植の組み合わせ、トータルデザインも含めて、一つの作品へと作り上げていくのがマンガ翻訳です。

マンガ翻訳と写植:近年の傾向

近年、デジタルコミックとも呼ばれるWebマンガも増えています。市場拡大に伴い、これまでの紙版のように横読みだけでなく、作品によっては縦横どちらの方向にも読めるのが特徴です。韓国発のウェブトゥーンと呼ばれる、新たなジャンルの縦読みコミックも増えています。

読む向きが変わるマンガは、翻訳にもひと工夫が必要になってきます。最近では紙版からのデジタル化ではなく、Webマンガとして描かれているものも増えています。その場合、コマ割りやコマの順序などの流れがマンガとは違うケースもあるため、翻訳も合わせていかなければなりません。また、流れが大切なウェブトゥーンではコマやページをまたいだオノマトペがある場合もあり、その場合オノマトペを翻訳しないという選択肢はなく、写植で画像に違和感なく溶け込ませる必要があります。

今後も新たなマンガが出るかもしれませんが、マンガ翻訳もそれに伴い進化していくでしょう。

マンガ翻訳のクオリティ:翻訳と写植どちらが大切?

マンガの翻訳言語が異なれば、テキストの向きも違ってきます。また、内容によっては、翻訳言語の文化・習慣を考慮した翻訳が必要な場合もあります。ターゲット層により適した翻訳とするために、特定の年齢層やニーズに合わせた翻訳にするための工夫も欠かせません。自然な表現で寄り添う翻訳と丁寧な写植は、読者層に受け入れてもらいやすいマンガになります。そのため、一つの作品の翻訳でも、バックグラウンドが異なる翻訳言語ごとに表現が異なるのは、ある意味当然とも言えます。反対に、一律に翻訳された作品は、心に響く作品とは言えず、読者の共感は得られにくいでしょう。

マンガの作品イメージ、世界観を壊さず、かつ別の言語で新たな作品としてよみがえるマンガ翻訳は、翻訳と写植の両方のクオリティが重要なのです。

十印の翻訳・写植サービス

十印では、希少言語を含む幅広い言語でのマンガ翻訳・写植サービスを提供しています。丁寧なヒアリングと十印のノウハウと技術力で、世界観を伝える自然な表現での翻訳、丁寧で繊細な写植、フォント選択で、高品質なマンガ翻訳・写植サービスをご提案します。

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まとめ

十印では、半世紀にわたる翻訳に関する経験とノウハウで、作品の特徴やイメージに合わせ、言葉の壁を乗り越えた自然な表現によるマンガ翻訳を行っています。対象地域向け最適化であるローカリゼーション、作品や登場人物の独自性や世界観を伝えるトランスクリエーションなど、幅広い翻訳技術で、世界を舞台にしたマンガビジネス成功のお手伝いをします。

十印のマンガ翻訳なら、翻訳言語、ターゲット顧客やエリアに合わせた、顧客満足度の高いマンガ翻訳が可能になります。

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▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

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