動画翻訳で成功するかどうかはこれ次第:ターゲティングの重要性
近年動画が高い注目を集めています。多くの情報を伝達できるなどメリットの多い動画はビジネスと相性がよく、マーケティングをはじめとした様々なシーンで動画を取り入れる企業も増えています。しかし、ビジネスのグローバル化に伴い、日本語動画を翻訳すると、思うようにマーケティング効果が出ず、お悩みのご担当者も多いのではないでしょうか。
本稿では、動画翻訳を成功させるためのコツ、ターゲティングについて解説していきます。
動画をビジネスに取り入れるメリット
動画をビジネスに取り入れると、次のようなメリットが期待できます。
多くの情報を伝達できる
動画には「言語」「聴覚」「視覚」の3つの情報が詰め込まれています。そのため、テキスト情報のみの場合と比べて情報量が圧倒的に多くなり、記憶に残りやすいというメリットがあります。
アメリカのリサーチ会社フォレスター・リサーチのジェームス・マッキヴィー博士は、1分間の動画にはWebページ3,600ページ分の情報量があるとの調査結果を発表しています。
ターゲティングがしやすい
動画マーケティングでは、動画広告がまず挙げられます。これまでのマスマーケティングの一方通行なコンテンツから、消費者の目的・嗜好に合わせた広告が表示できるようになり、よりターゲティングがしやすくなりました。
近年ではインタラクティブ動画と呼ばれる、視聴者の選択によって動画シナリオが変わる動画再生の仕組みもあります。ユーザーの能動的な動画視聴への参加で、その後のコンバージョンにつながる効果も期待できます。
拡散されやすい
デジタルデバイスとSNSの普及と共に、動画マーケティング市場は拡大しました。YouTubeやX、Instagram、TikTokなど、各ユーザーが使うSNSに合わせたマーケティング手法で、よりターゲティングがしやすくなり、拡散率アップが期待できます。
また、フォロワーがブランドや商品・企業に愛着や信頼を持ってくれる「ロイヤルカスタマー」となり、中・長期的に商品・サービスを利用してくれる確率が高くなるというメリットもあります。
動画翻訳に自動翻訳ツールを使うデメリット
メリットの多い動画ですが、外国語への翻訳の際は注意が必要です。近年では、無料で動画翻訳ができる自動翻訳ツールもあり、外国語への翻訳のハードルが低くなりました。しかし、自動翻訳ツールによる翻訳では、思うようにマーケティング効果が出ない可能性があります。
自動翻訳ツールによる動画翻訳で訴求力が弱まるのは、ターッゲット顧客が異なるはずであるのに、同じ動画コンテンツを使うことが原因です。マーケットが異なれば、同じ動画コンテンツでマーケティングが成功する可能性は低くなります。訴求効果を高めるためには、コンテンツをターゲット顧客向けに最適化させるローカリゼーションを行う必要がありますが、自動翻訳ツールではローカリゼーションはできません。このように、ターゲティングができない自動翻訳ツールを動画翻訳に利用する際は、デメリットがあると知ったうえで使用するかどうかを決めるとよいでしょう。
動画翻訳を成功させるためには?
動画翻訳を成功させるには、ターッゲット顧客に合わせたターゲティングが重要です。そのためには、現地のマーケットを知り、動画コンテンツのローカリゼーションを行ったり、トランスクリエーションでテロップなどをより魅力的に変化させたりする必要があります。
BGMやコンテンツの入れ替えなど、よりターッゲット顧客の文化・習慣、嗜好に最適化された動画翻訳により、顧客に受け入れられやすく見てもらえる動画へと仕上げることが大切です。ターゲティングにより顧客の関心に沿って作られた動画は最後まで見てもらえる可能性が高く、より心に残りやすくなり、購買へとつなげられる動画になるのです。
十印の動画翻訳
十印では、お客様の目的やご希望に合わせて最適な動画の翻訳・作成を行います。映像のスクリプト翻訳、字幕・テロップ入れ、ナレーターによる吹き替え、最終ファイルの作成など動画編集まで、映像翻訳全般にわたる柔軟な総括的サービスが強みです。
ご予算に合わせて、ナレーターによる吹き替えよりも低コストの機械音声による吹き替えなど、お客様に寄り添ったサービスを提供しています。吹き替え後の動画編集などの映像翻訳だけでなく、動画の企画・撮影・編集など、翻訳の枠を越えた多言語での動画作成全般に関するご相談も承ります。
目的やターゲット顧客に合わせて、テロップや資料・現地に合わせた映像の差し替えなどの一部修正、研修・学習のeラーニングに使われる映像・音声のコンテンツや問題集の内容のローカライズ、コンテンツのBGMや専門性の高いCGの作成など、ご要望に合わせて動画作成・編集全般に対応致します。
動画翻訳、多言語動画への翻訳サービスなど、十印の動画サービスの詳細に関しては、どうぞお気軽にお問い合わせください。
まとめ
十印では、半世紀にわたる翻訳に関するノウハウをもとに、製品特徴や企業・ブランドのイメージを伝える丁寧な翻訳を行っています。商品やブランドのストーリーを伝えられる、字幕翻訳、吹き替え、動画編集・映像作成など、動画に関するすべての作業で、グローバルなビジネスでの訴求を成功させるお手伝いをします。
現地向けに最適化された内容、ターゲット顧客に理解されやすく見てもらえる映像翻訳など、対象言語へのローカライズで、動画再生回数が上がるグローバルな訴求へと導きます。
最適な動画翻訳で動画マーケティングをお考えなら、是非、十印にご相談ください。
▶著者紹介
株式会社十印 マーケティング部
石川弘美
1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。