2024.12.05

AI翻訳でグローバル人材の有効活用:翻訳作業の負担軽減と業務効率アップ

近年、日本の企業でも国際色が豊かになり、グローバルなビジネス展開を行う企業も増えています。それと同時に翻訳作業量は増え、既存の人材だけではとても手が回らない、翻訳作業をどこに依頼すれば良いか分からないなど、悩みを抱えているご担当者さまも多いのではないでしょうか。

本稿では、グローバル人材の定義、AI翻訳を上手に活用したグローバル人材の負担軽減、翻訳業務の効率アップで社内業務全体を効率化する方法について解説していきます。

グローバル人材とは?語学が堪能なだけではない

グローバル人材というと、英語ができる人というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、グローバル人材とはただ単に「語学が堪能な人材」ということではありません。総務省の定義*によれば、グローバル人材とは「日本人としてのアイデンティティや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、異文化理解の精神等を身に付けてさまざまな分野で活躍できる人材」とされています。
つまり、言語はあくまでもツールであり、日本語と他の言語(英語に限らない)に秀でていて異文化理解があり、主体的に活躍できる人材がグローバル人材ということになります。
参照:総務省 グローバル人材育成の推進に関する政策評価 概要 (soumu.go.jp)

グローバル人材とビジネスの現場

ビジネスにおいてグローバル人材というと、英語での交渉や翻訳・通訳などが思い浮かぶかもしれません。英語力の指標としては、TOEIC・TOEFL・IELTSなどの試験、またはヨーロッパ言語共通参照枠と呼ばれるヨーロッパ言語の指標などが挙げられます。ただし、これらのスコアはあくまでも言語運用能力の指標であって、スコアが高いからといって翻訳や通訳が得意とは限りません。現実には、むしろ翻訳は苦手と感じるバイリンガルやポリグロット(多言語使用者)の人材も多いのです。

近年、ビジネスのグローバル化によって翻訳ボリュームが増え、これまで以上に翻訳担当者の負担が増えている企業が多くなっています。モノリンガル(単一言語使用者)の多い日本では、語学を苦手と感じる人は少なくありません。結果として、バイリンガルやグローバル人材の翻訳作業の負担が増えてしまい、それが原因で貴重なグローバル人材の流出へとつながっている企業も増えつつあります。大切なグローバル人材の流出を止めるには、何らかの施策を取らなければなりません。

AI翻訳ツール活用とグローバル人材の役割分担

近年、AI翻訳ツールなどの発達と共に、翻訳作業も効率的にできるようになりました。人手翻訳では何日もかかるようなボリュームでも、機械は瞬時に翻訳でき、大きな時間の節約になります。もちろん、訳出された文章をチェックする必要はありますが、内容や利用目的によってはそのままの利用も可能です。そのため、AI翻訳をはじめとした機械翻訳ツールの導入は、翻訳時間の短縮と労力の軽減となるでしょう。

主体性や積極性、異文化理解の精神がある人材をグローバル人材と定義するならば、グローバル人材に翻訳や通訳の負担をかける必要はありません。翻訳や通訳はAI翻訳ツールなどに任せ、機械にできない部分をグローバル人材が担えば良いのです。つまり、コミュニケーションや多様な文化理解をグローバル人材に任せ、翻訳作業の負担はAI翻訳ツールなどの機械に任せるのです。

AI翻訳ツールの活用で業務効率を上げる

翻訳作業の負担軽減には、まず翻訳目的による選別が必要です。社内向け文書や大量の資料は、AI翻訳ツールなどの機械翻訳に任せられます。専門分野の特化エンジンがあれば、専門分野での翻訳精度も高まります。こうした機械翻訳を上手に使って翻訳作業の負担軽減をすれば、グローバル人材の流出を止められるだけでなく、社内全体の業務効率も大幅にアップするでしょう。同時にグローバル人材には、異文化理解やコミュニケーション能力、積極的なアプローチなどの能力を生かした活動を行ってもらえれば、自社へのメリットも大きくなります。

AI翻訳ツールの利用は、モノリンガルの日本人にはない視点や、チャレンジ精神といったダイバーシティを生かすことで、お互いにとってWin-Winなグローバル人材の良さを十分に生かした環境を作り出すチャンスとなるでしょう。

十印のAI機械翻訳「T-tact AN-ZIN®」

十印のAI翻訳「T-tact AN-ZIN®」は、大量の文書を迅速に翻訳できる機械翻訳ツールです。国家プロジェクトによるTOEIC960点相当の精度の高いAI翻訳エンジンで、高品質な翻訳が可能になりました。

特許・金融をはじめとする専門分野の特化エンジンは、総務省と共に翻訳データを収集した精度の高いAI翻訳エンジンです。

セキュリティー面でも「T-tact AN-ZIN®」ならば、暗号化通信でIPアドレス制限機能があるため、情報漏洩のリスクもありません。

また、PDFファイルをはじめ、マイクロソフト社のオフィス製品上でも直接翻訳ができるプラグイン機能は、業務効率化に貢献します。

安全で精度の高いAI翻訳ツール導入をご検討中であれば、きめ細かなサポートの十印まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。

まとめ

十印では、1980年代より機械翻訳の研究に寄与してきました。AI翻訳「T-tact AN-ZIN®」の導入に関して、ご利用計画から効率的な運用方法まで、お客さまに寄り添ったサポート体制で業務効率化をお手伝いします。

また、AI翻訳サービス以外でも、ローカリゼーションやトランスクリエーションなど、ご希望の翻訳レベルに合わせたサービスも提案しております。さまざまなビジネスシーンに合わせた翻訳なら、ぜひ経験豊富な十印にご相談ください。

十印のAI翻訳サービスT-tact AN-ZIN®についてはこちら

▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

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