2025.06.11

動画翻訳のポイントを押さえる|
目的別に最適な翻訳を

手軽に動画が視聴できる環境の拡大と共に、動画コンテンツは近年ますます使われるようになっています。視聴者から好まれる動画コンテンツの需要の高まりと共に、多言語で動画コンテンツを作る機会も増えています。しかし、目的別にポイントを押さえた動画翻訳を行わなければ、せっかく多言語化をしても訴求効果が表れない可能性もあるということは、あまり知られていないかもしれません。

本稿では、動画の利用目的に合わせて最適な翻訳をするために大切なポイントについて解説していきます。

動画翻訳のポイントは?

動画翻訳は、単なる言語の置き換えでは十分ではありません。それでは、どのようなところに注意したらよいのか、順番に見てみましょう。

■読みやすさ
動画の字幕翻訳をする場合、読みやすさは欠かせません。映像と字幕の両方を見られるようにするためには、1秒あたり4文字が最適だと言われています。それ以上になると、字幕に集中できない、映像がきちんと見られず理解に支障をきたすなどの問題が出てくる可能性があります。

読みやすさには、シンプルかつ短い文も欠かせません。1ページに表示するのは最大2行で、各行が13文字前後に収まるようにします。また、ページをまたいだ文は避けなければなりません。漢字ばかり、ひらがなばかりなども読みにくく理解しにくくなるため、言葉を変えるなどの工夫が必要です。

このように動画翻訳では、文字数や行数などのルールに則り、読み手が理解しやすい文章にする必要があります。

■言葉や表現選び
動画翻訳では、言葉や表現選びが重要です。文字数が少なくても、意味の通る文章にしなければならないからです。

文化・習慣の異なる言語から翻訳するには、情報を補足する必要が出てきます。限られた字数内では長い説明はできません。元の言語からの直訳では通じない場合もあるため、メッセージが伝わりやすい言葉や表現に置き換え、表現方法を変えて情報を加えることで、より理解しやすい動画翻訳となります。

また、トランスクリエーションなど別の翻訳手法の利用で表現の幅を広げるのも効果的です。

■動画を最大限に活用する
動画翻訳はテキスト翻訳と異なり、映像からの情報もあります。そのため、動作など言葉以外の情報を情報源とし、すべてを言葉で説明しなくてもよいというメリットがあります。また、映像以外にもBGMで雰囲気を伝えたり、効果音で理解を補ったりすることも可能です。

動画翻訳で失敗しないためには?目的に合わせた方法で

動画翻訳の1秒あたり4文字というスピードは、あくまでも、ドラマや映画を想定した文字数です。プレゼンテーションやセミナー、研修用、製品・サービスなどの説明的な画面の場合は、もう少し文字数を増やしても問題ありませんが、十分に内容が理解できる文字数である必要があります。そのため、内容とターゲットに合わせた文字数であることが大切です。

また、吹き替えの場合は、音声のタイミングを合わせなければなりません。映画によく使われるリップシンクと呼ばれる口の動きに合わせた吹き替えが必要な場合だけでなく、ボイスオーバーと呼ばれる元の音声を低音量で残しつつ、上から翻訳言語のナレーションをかぶせる場合もありますが、いずれも映像と音声のタイミングを合わせる必要があります。

このように、さまざまなルールにもとづき、わかりやすい翻訳をするのは難しく、かつ映像編集の技術も必要になるため、適切な翻訳と映像編集技術が必要になってきます。

動画翻訳依頼時は、目的に合わせ必要な翻訳を見極め、依頼先が対応しているかどうかを確認し慎重に選ぶ必要があるでしょう。

十印の動画翻訳

十印では、高品質な動画翻訳サービスで、ローカリゼーション、トランスクリエーションを使い、お客様の動画の目的に合わせた翻訳・作成を行います。

十印の「動画まるごとOne-Stopサービス」は、映像翻訳全般にわたるトータルサービスです。映像のスクリプト翻訳、字幕・テロップ入れ、ナレーターによる吹き替えから最終ファイルの作成など、動画編集すべてに対応が可能です。

吹き替え後の動画編集などの映像翻訳、動画の企画・撮影・編集など、翻訳の枠を越えた動画作成全般に関するご相談も承ります。

研修・学習のeラーニング用映像・音声コンテンツや問題集の内容などの一部変更・修正も、十印のローカリゼーションなら対応可能です。目的やターゲット地域・顧客に合わせて、テロップや資料、現地に合わせた映像の差し替え、BGMや専門性の高いCGの作成などの最適化で、より魅力的な動画へと創り変えます。

動画翻訳・作成・編集全般、グローバルな舞台でのビジネス展開の成功には、ぜひ十印にお問い合わせください。

まとめ

十印では、半世紀にわたる翻訳に関するノウハウをもとに、高品質な翻訳をお届けしています。グローバルなビジネスにおいて、商品やブランドのストーリーが伝わる字幕翻訳や吹き替え、動画編集・映像作成など、動画に関するすべての工程で、心に響くメッセージで、世界に向けたビジネスでの訴求成功へのお手伝いをします。

対象言語へのローカライズで、グローバルな訴求を効果的に行うためには、市場に関する知識と、高度な翻訳の経験とスキルが欠かせません。

現地向けに最適化されたコンテンツ、理解されやすく共感を得やすい動画翻訳なら、ぜひ十印にご相談ください。

十印の動画(映像)翻訳/制作
「動画まるごとOne-Stopサービス」についてはこちら

動画まるごとOne-Stopサービス

▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

#動画翻訳
#映像翻訳
#動画制作

backtotop