2026.01.22

生成AI翻訳・AI翻訳のリスクとは?セキュリティ対策とポストエディットで対処する

翻訳をアプリやコンピュータを使用して行うことがごく当たり前になってきました。この翻訳手法には、大きく分けてニューラル機械翻訳(NMT: Neural Machine Translation)を基にした従来のAI翻訳(機械翻訳、自動翻訳)と、大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)を使って学習した生成AIによる翻訳があります。

●AI翻訳(機械翻訳、自動翻訳)とは
AI翻訳は、過去に作られた膨大な対訳データ(原文と正しい訳文のペア)を使って、「原文を別の言語へできるだけ忠実に置き換える」ことを徹底的に学習しています。そのため、安定した品質が求められる場面で特に強みを発揮します。

●生成AIによる翻訳とは
一方、生成AIによる翻訳(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)は、インターネット上の膨大なテキストデータを基に言語そのものの理解・生成能力を身につけており、単なる置き換えに留まらず、文脈を深く読み取り、自然な言い回しへの言い換え、文体調整、場合によっては軽い要約や補足まで行えるのが大きな特徴です。
近年では翻訳精度においてAI翻訳を上回るケースも増えてきています。

どちらも非常に便利で、無料で使えるツールも豊富にあるため、日常業務から個人利用まで幅広く浸透しています。しかし、ここに大きな落とし穴があります。特にセキュリティ面のリスクを正しく理解していないと、重大な情報漏洩につながる可能性があるのです。
特にビジネスでの利用では、機密情報の漏洩による国家間の問題、信頼関係が崩れる、企業イメージがダウンするなど、大きなダメージを被る可能性もあります。

本稿では、安全にAI翻訳ツール・生成AIでの翻訳を使うだけでなく、精度の高い翻訳へと翻訳結果を変える方法について解説していきます。

AI翻訳と生成AI翻訳の情報漏洩問題

AI翻訳では、原文に含まれない情報を推測して補ってしまう「湧き出し」と呼ばれる現象が生じることがあります。たとえば、固有名詞を含む文章を無料翻訳サービスで翻訳した場合、次に別の人が同じサービスを利用した際に、原文に存在しない固有名詞が訳文に混入してしまう可能性があります。
また、生成AIを用いた翻訳では、事実とは異なる内容をもっともらしく生成してしまう「ハルシネーション」の問題が知られています。

AI翻訳のセキュリティリスクと業務効率の改善

AI翻訳でセキュリティリスクがあると、有料版を使えば解決するのではと思うかもしれません。しかし、有料版を利用しているとされている企業内で、現場では社員が外部の無料版AI翻訳ツールを利用しているケースもあるという、驚くべき調査結果もあります。

有料版があるのに無料版を使っている理由としては、アクセスに手間がかかる、普段あまり利用していないため使い方がわからないなどが挙げられます。せっかくセキュアなAI翻訳サービスを導入しても、業務効率が上がらないと社員が感じて利用されない状態であるなら、サービス導入・ルール作りだけでは十分ではないと言えるでしょう。

AI翻訳の効率的な利用方法

AI翻訳ツールの利用には2つのポイントがカギとなります。

まず、企業内でのAI翻訳の効率的な利用のカギは、安全なAI翻訳サービスを簡単に利用できる環境の整備です。利用ごとに申請しなければならないなど手間のかかるシステムでは、せっかく安全なAI翻訳ツールを導入しても、全社員が有料翻訳ツールを使うとは限らないからです。「少しだけなら」と、無料ツールの利用を続ける環境にならないよう、申請フローの効率化を図るなど、安全なAI翻訳ツールの利用のハードルを下げることが重要です。

2つ目は、セキュアなAI翻訳ツールの利用後の翻訳結果を、そのままにしておかないことです。翻訳内容が正しいかどうかをチェックできる人がいれば、必ず誤訳や訳漏れがないかを確認しましょう。誤訳による損失を考えれば、この工程は欠かせません。

AI翻訳の翻訳結果をブラッシュアップ

AI翻訳ツールおよび生成AI翻訳の精度は年々高くなっているとはいえ、現時点では完璧とは言えません。そこで、誤訳や訳漏れの確認を信頼できる翻訳会社に依頼して、ポストエディットしてもらうのです。

ポストエディットとは、機械翻訳の翻訳結果を人がチェック・修正する工程です。機械翻訳によって訳出された文章が正しいかどうかを確認し、必要であれば修正するというこの工程は、人間にしかできません。また、利用目的に合わせたり、文化・習慣に考慮した内容に変更したりすることも、機械にはできません。そのため、このように訳出された文章のブラッシュアップをするためには、翻訳会社に依頼する必要があります。

このように、便利だからとAI翻訳ツールおよび生成AI翻訳に任せきりにするのではなく、ポストエディットで翻訳精度を向上させると効果的でしょう。

十印のポストエディット

十印のポストエディットは、ライトポストエディットとフルポストエディットの2種類に対応可能です。翻訳・ポストエディットの知識を持った経験豊富なポストエディターが、生成AIや機械翻訳の翻訳結果の最適化を迅速に行います。

ポストエディットの国際標準規格ISO18587に基づく高品質なフルポストエディットサービス、短納期をご希望ならライトポストエディットもご依頼可能です。セキュリティ対策万全で高品質の十印のAI翻訳ツールと合わせれば、安心してご利用いただけます。

生成AI・機械翻訳後の翻訳結果のチェックと修正なら、安心のポストエディットサービスの十印に、ぜひお問い合わせください。

まとめ

十印では、文書・映像などの各種翻訳やポストエディットなど、歴史ある翻訳会社ならではのノウハウで、翻訳サービス全般を承ります。

AI翻訳、技術翻訳からポストエディット、ローカリゼーションやトランスクリエーションまで、グローバルなビジネス展開をお考えのお客様にベストな翻訳をご提案する十印に、どうぞお気軽にお問い合わせください。

ポストエディットについてはこちら
ポストエディット

十印のAI翻訳サービスT-tact AN-ZIN®についてはこちら
AI翻訳T-tact AN-ZIN

▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

#ポストエディット
#機械翻訳
#AI翻訳

backtotop