2019.09.10

3種類の通訳「同時通訳」「逐次通訳」「ウィスパリング」の活用術

通訳と一口に言っても、その種類にはさまざまな方法があります。

発言者が話しているタイミングからやや遅れて通訳を即座に行う「同時通訳」、発言者が数文話してからまとめて通訳を行う「逐次通訳」、さらに同時通訳と似ているものの専門ブースが必要なく、複数人での会話に役立つ「ウィスパリング」が代表的な通訳方法です。

それぞれの特徴について、またどのような場面で活用するのが最適なのかについてチェックしていきましょう。

通訳の種類は主に「同時通訳」「逐次通訳」「ウィスパリング」の3種類

通訳には、主に同時通訳、逐次通訳、ウィスパリングの3種類があります。

それぞれの特徴について理解し、より適切な使い方ができるようにしていきましょう。

・同時通訳はほぼ同時に発言内容を通訳する

同時通訳は、通訳者がヘッドフォン越しに発言者の声を聞き、その内容を即座に翻訳してマイクなどの機材を通して話すというものです。聞き手はレシーバーなどをつけて通訳の声を聞きます。

通訳者は話を聞く、翻訳する、さらに聞き手に伝えるという作業を瞬時にしなければならないため、かなりの集中力が必要です。

・逐次通訳は数文まとめて通訳を行う

逐次通訳は、発言者が数文を話したあとに一旦話すことをやめ、その間に通訳者が訳します。伝え終わるとまた発言者が数文話してストップし、通訳者が通訳を行い…という工程を繰り返していきます。

同時通訳とは違い、数文をまとめて通訳できるので、より正確に、ゆっくりと理解していきながら通訳を聞くことが可能です。

同時通訳にはほぼタイムラグがないのに対して、逐次通訳では普通に話す倍の時間がかかってしまいます。そのため、長時間に及ぶ会議には不向きな通訳方法といえます。

・ウィスパリングはよりテンポよく会話を進められる

ウィスパリングは通訳者が聞き手の側につき、近くで通訳の内容をすぐに伝えます。囁くように伝えるため、「ウィスパリング」と呼ばれています。

同時翻訳と似ていますが、機材を利用せず、直接聞き手に伝えるという点が異なります。聞き手が三人以上いる場合は、簡易的な機材を利用する場合もあります。

同時通訳よりもよりテンポよく会話を進められる点がメリットです。

それぞれに活用すべき場所や人数が違う

同時通訳、逐次通訳、ウィスパリングは、それぞれに最適な場所、また必要な人数が違います。

通訳を依頼する際は、どの形式がもっとも依頼内容に適しているのかを事前に確認しておくようにしましょう。

・同時通訳は大規模な会議などで利用される

同時通訳は、大規模な会議や株主総会、講演会、パネルディスカッション、さらにシンポジウムや学会などで取り入れられています。

大人数で話し合う必要があるシーンや、長時間に渡るディスカッションの場合は、同時通訳がおすすめです。しかし、同時通訳は非常に集中力が必要であり、長時間1人でこなすのは困難です。

そのため、15分から20分おき程度に交代するケースが多いとされています。半日程度の会議の場合は2名以上、全日に渡る会議の場合は3名から4名以上で分担することもあります。

・逐次通訳はゆっくりと慎重に進めたい場合に利用される

逐次通訳は同時通訳よりも正確に、慎重に内容を通訳していくことが可能です。

主に、工場見学や一対一の対談などで見られます。

同時通訳よりもペースが遅いため、少人数の通訳者だけで済ませることができます。3時間以上の場合は2名から3名、3時間未満の場合は1名でも十分にカバー可能です。

・ウィスパリングは少人数の対話に利用される

ウィスパリングは、少人数での商談や会議、また日本語で行われる会議に海外の言語を話す方が少数参加している場合などに利用されます。

同時通訳と同じく集中力が必要ですので、2名から3名、全日の場合は四名程度の通訳者が必要です。

TAKARA & COグループの通訳派遣サービスには複数のメリットがある

通訳には、同時通訳、逐次通訳、ウィスパリングという方法があります。それぞれに最適な場所も違い、必要な人数も変動します。

どんな場面で通訳者を必要としているのかを事前に自分で把握して、より最適な通訳方法を選択しましょう。

TAKARA & COグループの通訳派遣サービスは、今回ご紹介した同時通訳、逐次通訳、ウィスパリングのすべてをカバーしてくれます。

英語、中国語、韓国語、スペイン語など、様々な言語に対応しているので一度ご相談ください。スカイプなどの通信技術を使用することで、離れている場所や海外からでも利用できます。

一般的な商社の会議だけでなく、IT関連、医薬関連、金融関連まで、専門知識が必要な会議でも対応可能です。

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