2019.09.30

AI・機械翻訳サービスのセキュリティは大丈夫?

近年注目されているAI翻訳サービスですが、情報漏洩や、機密性といったセキュリティ面での懸念はビジネス利用を考えている方はもちろん、プライベートで使う方も気になるところではないでしょうか。

無料から有料のものまで、今回はAI翻訳サービスのセキュリティについて解説していきます。

無料機械翻訳サービスの安全性について

最近ニュースになったことで記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、「無料のAI翻訳サービスを利用した際の公文書のデータが外部に流出した」という報道がされたことがありました。

どういった経緯で流出したのかははっきりしないだけに、今まで使っていた、あるいはこれから使うかもしれない無料のAI翻訳サービスの安全性が気になる所です。

そこで、無料のAI翻訳サービス(Google翻訳やBing Microsoft Translator)などには情報漏洩の危険があるのか、実際に確かめてみました。

Google翻訳の場合

無料のウェブサービスを利用するとき、使用前に利用規約への同意を求められた経験がある方も多いのではないでしょうか。しかし、チェックせずに読みとばしてしまう方もいらっしゃるかと思います。果たして本当に安全なのでしょうか。そこで今回は、規約の文章を簡単に要約してみました。

Google利用規約
結果は、『サービスを通してアップロードや送受信したコンテンツについてはGoogleに世界中で使用する権利を与える。ただし、その権利はGoogleのサービス向上や、新サービスの開発する場合に限る』とのことでした。

読み取り方によっては「自社の発展のためにならなんでも使わせてもらいます。」とも読み取れます。それが、Google社内だけの話なのか、関連企業や、その他も含めなのかは明記されていません。

つまりどんなアップロードした情報も、Googleの発展のためになりそうなものなら使えてしまうわけですから、どんな事態になってもいいデータのみにとどめておいた方がリスクを回避できます。特に機密文書、社外秘などは注意が必要です。

Bing Microsoft Translatorの場合

Google翻訳以外の機械翻訳サービスとして、Bing Microsoft Translatorはどうでしょうか。大手IBM系列のサービスであることからしても優れた翻訳エンジンに期待ができ、いつも使い慣れていて信頼できるMicrosoftが開発元だからと思われる方も少なくないと思います。

こちらの利用規約も見てみましょう。

Microsoft のプライバシーに関する声明
下記が利用規約の要約になりますが、内容はほとんどGoogle翻訳と変わりませんでした。

「Microsoft では、ユーザーから Translator に送信されたデータを匿名化するための事業と技術的手法を確立しています。 たとえば、Translator の機能強化のためにテキストをランダムにサンプリングする際に、個人データが含まれている可能性のあるサンプル内で識別子や特定のテキスト (メール アドレスや数列など) が検出された場合は、これらを削除します」

一見するとこちらの方が、セキュリティに気を使っているように見えます。
ただ、検出方法や、匿名化する手法の詳細については分かりません。

では、もし業務上で翻訳が必要な場合や機密性の高い文章を翻訳することが求められる時はどうすればいいのでしょうか。次の章ではそんな場合にお勧めできる有料のAI翻訳サービスをご紹介いたします。

有料のAI翻訳という対策方法

無料のサービスが使えず業務で翻訳が必要となるような場合、まず考えたいのが有料のAI翻訳サービスです。

急を要する場合は人手翻訳ではなく、AI翻訳に頼らざるを得ないのが現状です。そのような状況下であるため、Google翻訳で使われている翻訳エンジンや国産のエンジンをより安全性を高めて商用利用できるサービスを提供している会社もあり、弊社のサービスもその中の一つです。

AI翻訳サービスの安全性や質に不安があり、導入を迷われているような場合は、ぜひ一度株式会社十印へご相談ください。

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個人単位でAI翻訳を使うような場合はそれほど気をつけなくても良さそうですが、それでも個人情報や、人には知られたくない情報が含まれているような場合は注意が必要です。

無料のクラウド翻訳サービスは提供元によって機密事項の扱いも違うため、重要な情報を翻訳する必要がある場合は必ず利用規約を確認するようにしましょう。

十印のAI翻訳サービスについてはこちら

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