2020.01.20

翻訳の質を左右する!機械翻訳のポストエディットについて導入のメリットや注意点を解説

機械翻訳は優れた翻訳手法ですが、訳したい文章を機械翻訳にかけただけでは、翻訳の質は保てません。機械による翻訳は、同音異義語によるミスやニュアンスの違いなどが生じるため、最終的には人の目によるチェックと修正が必要になる場合が多いです。

ポストエディットとは、機械翻訳をした訳文を人の目でチェックし修正する編集作業のことです。

そこでこの記事では、翻訳の質を左右するといってもよい、ポストエディットを導入するメリットや注意点についてご説明します。

ポストエディットとは何か?

ここでは、ポストエディットについて詳しくご説明します。

ポストエディットとは?
ポストエディットとは、機械翻訳した訳文をもう一度人の目でチェックし、訳し間違いや微妙なニュアンスの違いを見つけて修正する作業です。通常は、機械翻訳とポストエディットをセットで行います。

しかし、最近では機械翻訳の精度の向上により、人による翻訳の何倍ものスピードで正確な翻訳が可能になっています。対象の訳文に対応した翻訳データがそろっており、ポストエディットがほとんど必要ない場合さえあります。このような場合は、必要な場合だけポストエディットを行えば問題ありません。

訳の間違いのチェックだけではなく、微妙なニュアンスの修正を行いたい場合には、人の手で修正を行う必要があります。つまり、ポストエディットの品質が、翻訳そのものの品質を左右することになるのです。

このように、ポストエディットは機械翻訳作業において重要な位置を占めています。

ポストエディットの国際規格「ISO18587」
ポストエディットには、「ISO18587」と呼ばれる国際標準規格が存在します。正式版がリリースされたのは2017年4月と比較的新しい規格です。

翻訳の国際規格は「ISO17100」ですが、これは2015年に発行されています。

その後、機械翻訳の需要が世界的に高まりを見せ、ポストエディットの規格の必要性が叫ばれるようになり、「ISO18587」が登場しました。

「ISO18587」では、ポストエディットを行う目的や、作業概要、プロセス、修正レベルや観点、ポストエディターの資格やトレーニング観点などについての概要情報が記載されています。

「ISO18587」を取得するためには、ポストエディットを行うためのガイドラインを明確に定め、そのガイドラインに沿って作業をすすめられる環境が整い、運用されていることが重要です。

機械翻訳とポストエディットを行うメリット

翻訳には、機械翻訳とポストエディットのセットだけではなく、すべてを翻訳者が翻訳するという方法もあります。

ここでは、機械翻訳とポストエディットを利用するメリットについてご説明します。

コストを削減できる
機械翻訳を行う場合、人件費の削減というメリットがあります。

翻訳作業のほとんどを機械翻訳が行い、最終的な誤訳や訳のニュアンスのチェックのみ人が行うため、人件費を大幅に削減できるのです。近年、機械翻訳による翻訳の質が大きく向上したため、ポストエディットが必要な領域が狭まり、ポストエディットを省けるケースもでてきています。

時間を短縮できる
機械翻訳は、人間の翻訳よりもスピードが速いため、多くの翻訳をこなせます。そのため、翻訳の作業時間を大幅に短縮することが可能です。

機械翻訳の精度が高ければ、ポストエディット作業を省略することも可能です。一方で、人間による翻訳は、翻訳に加えて校正という人の目によるダブルチェックが必要になるため、作業時間が長くなってしまうのです。

機械翻訳による作業時間は翻訳の難易度が高くても、作業時間が大幅に変動することはありませんから、翻訳作業のスケジュールを立てやすいというメリットもあります。

ポストエディットを導入する上での注意点

機械翻訳とポストエディットを活用すると、大きなメリットをうけられますが、注意すべきこともあります。

ここでは、機械翻訳とポストエディットを活用するときの注意点についてご説明します。

機械翻訳の精度が低いとポストエディットの方が時間やコストがかかることもある

ポストエディットが不要であったり、簡単な修正で済ませられたりするのは、あくまでも機械翻訳の精度が高い場合に限ります。

機械翻訳の精度が低いと、ポストエディットは慎重に行う必要がでてきますから、全体的に修正する必要があり、かえって時間やコストがかかってしまうのです。

ポストエディットの翻訳レベルによって翻訳品質が変わる
ポストエディットは、全体的に修正するフルエディットと、一部分だけを修正するライトエディットでは、翻訳レベルが異なり、文章の品質が大きく変わります。

一部分だけを修正する場合であれば、コストやかける時間が少なく済みますが、機械翻訳の質が悪いときには、文章の品質が低いものになってしまう可能性があります。

その場合、コストや時間をかけて全体的に修正しなければ、質の高い文章にするのは難しくなってしまいます。

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機械翻訳とポストエディットを活用すると、翻訳者が翻訳する場合よりも、翻訳のコストや時間を大きく削減できます。

近年、世界的に機械翻訳の需要が広がったため、ポストエディットに関する「ISO18587」という国際基準が設けられました。これはポストエディットの作業品質を保証するため、目的や概要、プロセス、修正レベルと観点、ポストエディターの資格や教育の観点などが規定されています。つまり、「ISO18587」を取得している企業は、ポストエディットの作業が国際基準を満たしているといえるのです。

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