2022.03.11

トランスクリエーションはキャッチコピーだけではない

近年、翻訳の1つである「トランスクリエーション」という言葉が話題になっています。トランスクリエーションは「トランスレーション」と「クリエーション」からできた造語であるため、マーケティングの中でも、特にクリエイティブなイメージのある「キャッチコピー」の外国語による作成が、トランスクリエーションだと思っている方も多いかもしれません。しかし、本当にトランスクリエーションは、キャッチコピーのみにしか使えないのでしょうか。

今回は、トランスクリエーションの可能性について、見ていきましょう。

トランスクリエーションの特性

トランスクリエーションは、一般的な翻訳とは違い、原文に忠実な翻訳が目的ではありません。自由度の高い翻訳であり、時には翻訳の域を大幅に超えることもあります。キャッチーな表現で、読み手の興味を惹くことが目的であるため、キャッチコピーがその典型例として良く取り上げられるのです。

トランスクリエーションでは、企業やブランドの伝えたいメッセージを伝えるために、原文の翻訳だけでなく、時に全く異なる言葉や表現を使う必要もあります。商材やブランドのイメージが、求められているイメージに近づくように、現地の文化・習慣に合わせて現地の言葉で伝える。そのためには、単なる文章の翻訳では補いきれない溝があれば、埋める言葉や表現を紡ぎ出すのが、トランスクリエーションです。

トランスクリエーションがキャッチコピーのための翻訳だと思われる原因は、このトランスクリエーションの特性にあると言えるでしょう。

トランスクリエーションの役割

トランスクリエーションの役割は、広告系の文章を意訳し、直訳以上の訴求力を持たせることです。原文が元の言語で与える商品やサービスに対するイメージやコンセプトを、いかに別の言語で伝えられるかは、トランスクリエーション次第とも言えます。日本語からの単純な翻訳では現地の人の心には響きませんし、バックグラウンドの異なる地域の言語をそのまま日本語訳しても、日本人に受け入れてもらうのは難しいでしょう。

商品やサービスの認知度を上げ、好感度を高めてファンになってもらい、商品やサービスの購入へと繋げるのが、トランスクリエーションの役割であり目的です。そのため、トランスクリエーションには、言葉や文化・習慣の違いを乗り越えた、原文と遜色ない訴求力が求められています。

トランスクリエーションの可能性

トランスクリエーションは、キャッチコピーをメインに、多岐に渡るシーンでの使用が可能です。日本でも、よく目にする海外ブランドがトランスクリエーションを利用していることも。例えば、ポスター、パンフレット、商品パッケージなど、身近にあり、気づかないうちに目にしているトランスクリエーションも多くあります。

近年では、ウェブページ、テレビやウェブ広告動画内のセリフやコピー、PR動画、プレゼンテーション用資料など、メディアをメインとしたマーケティングで、幅広いトランスクリエーションの活用が見受けられます。このように、トランスクリエーションを活かせば、効果的な訴求が可能になり、グローバルビジネスでのマーケティングの成功への近道となります。

翻訳会社へトランスクリエーションを依頼する際は、最初からメッセージの方向性を定めて伝えるようにすると、イメージ通りに仕上がりやすくなります。そのためには、ターゲット顧客層、目的、メディアの種類などを、できるだけ具体的に伝えることが大切です。何をメインに伝えたいのかを明確にし、伝えたいイメージを細かく正確に伝えれば、トランスクリエーションは訴求力を持ち、グローバルビジネスを成功へと導いてくれるでしょう。

十印のトランスクリエーション

十印では、外国文化・習慣への深い造詣と外国語による高いライティング力で、訴求力の高いトランスクリエーションを提供しています。翻訳会社ならではのライティング力と、グローバルに展開しているスタッフによるローカライズで、現地の環境に最適かつお客様にぴったりのトランスクリエーションのご提案をして、訴求力を高めるお手伝いを致します。

トランスクリエーションによる言葉の壁を超えた一段上の翻訳で、ターゲット顧客の心を掴む効果的なマーケティングをお考えなら、是非一度、十印にご相談ください。

まとめ

十印では、お客様のご要望に合わせ、原文に忠実な翻訳から、トランスクリエーションまで、幅広い翻訳を行っております。

メディア、ターゲット顧客やエリア・商材に合わせた最適なマーケティング手法での訴求のために、ご要望に合わせた翻訳方法のご相談を承ります。現地の特性にマッチするようにローカライズとトランスクリエーションを組み合わせ、効果的なグローバルビジネスの展開ができるよう手伝いを致します。

トランスクリエーションをお考えなら、ドキュメント制作の経験豊富な十印に、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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