2022.06.02

越境ECサイトの多言語化でビジネスチャンスを広げる

インターネットの発達とグローバル化に伴い、日本国外の新たなマーケットの拡大を考え、越境ECサイトを構築しようと考える企業も増えてきました。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って訪日インバウンド数が減少し、新たな販路として越境ECサイトを考えるケースも多いでしょう。
海外進出も越境ECサイトならば、簡単に実現できます。
今回は、越境ECサイトの多言語化で世界にビジネスチャンスを広げる方法について見ていきましょう。

国内インターネット取引の市場拡大と越境市場

経済産業省のとりまとめによれば、ここ10年程、BtoB-EC(企業間電子商取引)、BtoC-EC(消費者向け電子商取引)のいずれも取引規模は拡大し続けています。この傾向は、今後も続くと考えてよいでしょう。

また、近年の傾向として、CtoC-EC(個人間電子商取引)が急速に拡大していること挙げられます。ネットオークション、特にフリマアプリ市場の急成長が要因です。

2017年の資料によると、日本・アメリカ・中国の3カ国の越境EC市場は、いずれの組み合わせも前年と比べて拡大しています。中でも、とりわけ中国消費者の購入額は大きく増えており、日本からは25%増、アメリカからは28%増です。今後も更なる中国からの購入額の伸びが期待されます。

多言語化でより多くのターゲットに訴求

人口比におけるインターネットユーザー数の統計によると、2021年3月時点でユーザー比率の最も多い地域はアジアで、インターネット上でユーザーに多く使われている言語は英語と中国語です。

これを元にアジアで商圏を広げるのであれば、インターネット上で多く使われている言語が英語と中国語であるため、この2カ国語からの導入が効果的です。越境ECサイトの多言語化により他の地域に商圏を広げていくのであれば、まずはこの2言語から始め、他の言語選択はターゲットの使用言語に合わせて選択するとよいでしょう。

多言語ECサイト構築で変わること

ECサイトを翻訳するなら、英語だけで十分だと思ってしまいそうですが、英語サイトと母語サイトの両方があれば、多くのユーザーは母語サイトを選びます。そのため、新たな市場を開拓するためには、ECサイトの多言語化がとても大切です。

ユーザーにとっては自国にない製品を自国に居ながら簡単に購入できるのですから、購買意欲をそそられます。そこで、同じ商品ならば、英語のサイトよりも母語で購入可能なサイトの方が商品に関する情報を得やすく、購入に繋がる確率も高くなるでしょう。

このように、多言語ECサイトの構築は、より多くのターゲットに訴求し、グローバル市場での販路拡大を可能にしてくれます。

多言語越境ECサイトで大切なこと

越境ECサイトは便利な反面、不安に駆られる人がいるのも確かです。なぜなら、ECサイトの特徴として販売者が見えにくいからです。日本人が「怪しげな日本語のECサイト」で敢えて商品を購入しようとは思わないように、外国人購入者も、怪しげな母語のサイトを使いたいとは思わないでしょう。サイトの利用者から信頼を獲得するためには、表示される文章は言語として正確である必要があります。

日本語のサイトの翻訳では、日本語を母語としない人々には伝わらない要素も多くなります。そのため、単なる翻訳ではなく、ローカライズされた現地の状況に即した翻訳が重要になります。トランスクリエーションでターゲットのニーズに合ったマーケティングを行うと、より効果的に訴求できるでしょう。

また、配送や支払い、FAQなど、ECサイト訪問者が購入時に不安や疑問を抱きやすい部分にも配慮したサイト作りが、信頼と安心を生み出し、機会損失を防ぐことに繋がります。

SEO対策も忘れずに

機械翻訳を利用することで翻訳の時間短縮が可能になりますが、機械翻訳の後はポストエディットで訳抜けがないか、正しい日本であるか、自然な表現であるかなどをチェックする必要があります。多言語サイトを構築する際は、日本語からの翻訳を基本とするのではなく、最初から多言語対応を意識したサイト作りをすると、機械翻訳を使っても多言語への翻訳がスムーズにいくようになります。

また、日本語からの単なる翻訳では、SEO対策までは十分とはいえません。ターゲットの顧客の言語に合わせたSEO対策をして、初めて効果的な集客が可能となります。機械翻訳とSEO対策の組み合わせで、多言語サイト構築の時間短縮を図りましょう。

まとめ

十印では、創業以来半世紀以上の間、企業のグローバル展開をお手伝いしてきました。ECサイトの多言語化をご希望の場合はローカライズ、トランスクリエーション、機械翻訳などお客様のご希望に合わせたサービスをご提案いたします。

ニーズに合わせた一段上の翻訳なら、高い技術と、経験豊富な十印に、お気軽にお問い合わせください。

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