2022.06.16

特許翻訳を機械翻訳で簡単に

特許翻訳など、専門分野に特化した翻訳は、長い間機械翻訳では十分な翻訳ができませんでした。そのため、人力に頼らざるを得ず、しかも特別な訓練を受けた一部の専門の翻訳者にしかできないとされてきました。
近年、AI翻訳といわれるニューラル機械翻訳の登場により、機械翻訳は飛躍的に精度が上がりました。そして、AI翻訳では、これまで機械翻訳が苦手としていた専門分野の翻訳ができるようになり、各分野に特化した機械翻訳が可能となりました。
しかし、特許翻訳での機械翻訳を上手く使いこなすためには、ちょっとした工夫が必要です。
こちらでは、特許翻訳の特性を踏まえ、機械翻訳の活かし方についてご説明します。

特許翻訳の特性

特許翻訳には、主に「特許明細書」と特許庁との応答があります。中でも特許明細書と呼ばれる、特許の内容に関して詳しく書いた明細書の翻訳は特に大切な部分で、特許出願のための発明の概要・背景技術・特許請求の範囲・図面などが含まれます。発明の内容だけでなく、権利の範囲も厳密に原文に忠実に訳す必要があるため、ニュアンスの違いや曖昧な表現は許されない、正確な翻訳が必要となります。

専門用語ごとに決まった訳語を使う必要がある特許翻訳では、構文も独特な言い回しを使うため、一般的な書類とは文章の性質が違います。このような特許翻訳の特徴は、実は機械翻訳の得意とするところです。

機械翻訳は特許翻訳に使えるのか?

特許翻訳に限らず、機械翻訳の翻訳文では、文章が不自然であったり、意味が通らなかったり、時には訳漏れや誤訳が見受けられたりするケースもあり、100%機械翻訳に頼れない場合もあります。外国語での特許明細書の場合、原語から少しでもずれると権利範囲が変わってしまうため、原文に忠実な精度の高い翻訳は欠かせません。機械翻訳を使わないという選択肢もありますが、スピードを考えるとやはり機械翻訳が勝ります。機械翻訳とポストエディットを組み合わせれば、翻訳時間を短縮しつつ、最終チェックは専門家の手を借りて精度を高めることが可能となります。

特許関連翻訳でも、特許出願前の先行技術調査や参考のための翻訳などであれば、機械翻訳で十分な可能性もあります。上手に使い分け、機械翻訳を特許翻訳にも有効に活用しましょう。

機械翻訳の上手な活かし方

より精度の高い翻訳を可能にする、専用機械翻訳モデルの対訳データに特定の分野の対訳データを学習させる方法は、「アダプテーション」と呼ばれています。

特許の場合、文書が公開されており、エンジンに学習させることが可能です。そのため、教材となる対訳データが用意でき、機械に構文を学習させるには好都合でした。

機械翻訳での精度には、元の文章の書き方も影響します。文法構造に注意し、難解な言い回しを避け簡潔な文章を作成する、長文を避ける、用語の統一を図るなどの点に気を付けて原文を書くように注意するとよいでしょう。そして、機械翻訳後のポストエディットを行い、最終確認を行うようにすると安心です。

十印のT-tact AN-ZIN®

十印では、高性能で安全なクラウド型の自動翻訳システム「T-tact AN-ZIN®」を提供しています。国家プロジェクトで作成したTOEIC960点相当の高性能のAI翻訳エンジンと、「翻訳バンク」に蓄積された大量で質のよい翻訳データの収集により、精度の高い翻訳ができるようになりました。また、万全のセキュリティ環境で、情報漏洩の心配もありません。

最新版(Ver3.0)汎用エンジンでは、ヨーロッパ言語と東南アジア言語を中心とした10か国語との相互翻訳が可能になりました。逆翻訳機能もあり、訳文をクリックするだけで翻訳された内容が正確かどうかの確認ができます。

十印の特許エンジン

新方式(Ver3.0)では、日本語と英語、中国語(簡体字/繫体字)、韓国語、ドイツ語、フランス語間、そして英語と中国語(簡体字/繫体字)間の翻訳が可能となっています。

Word、Excel、PowerPointといったファイル上で直接翻訳ができるため、時間の短縮になります。また、翻訳後にダウンロードすれば、レイアウト変更が必要ありません。PDFファイルからも翻訳できるため、今まで人力による翻訳しかできなかった文章にも使えるようになりました。

特許分野に特化したエンジンであるため、業界の専門用語や独特な文章にも対応できる新しいエンジンです。翻訳エンジンに過去のデータを学習させ、自社専用の翻訳エンジンの作成ができます。更に、用語集の登録により用語の統一が図れるため、翻訳ぶれがありません。

*分野別エンジンはオプション契約が必要となります。

まとめ

十印では、1980年代より機械翻訳の進展に寄与してきました。国家プロジェクトで作成した機械翻訳エンジンを企業内で、簡単に低コストで安全に利用できるサービスをご提供しています。

機械翻訳に興味はあるが運用の仕方がわからない、過去の翻訳資産を活用したい、などのご要望に応じて、お客様の目的に合わせたサービスをご案内致します。

まずは、お気軽にお問い合わせください。

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