2023.02.03

安全な機械翻訳を日常業務に上手に取り入れるには?

グローバルなビジネス展開において、機械翻訳技術の向上と業務のIT化が進むにつれ、機械翻訳を業務に取り入れる機会は多くなりました。しかし、無料で利用できる機械翻訳も多くあり、選択肢の増加により適切な機械翻訳ツールを見つけにくくなり、セキュリティ不安がある翻訳機能の利用も増えています。

今回は、日常業務に安全な機械翻訳を取り入れるためにはどうすればよいのかを見ていきましょう。

機械翻訳ツールの利用の実態

近年、ビジネスのグローバル化で、増え続ける翻訳業務への対応と、機械翻訳の精度の高まりと共に、機械翻訳を取り入れるケースが増えています。2016年度の調査*1では、97%の翻訳者が機械翻訳を使っていると回答しており、機械翻訳ツールは、翻訳業務においてかなり浸透していると言えるでしょう。

また、グローバル企業の社員が業務で日常的に使用している翻訳ツールを調べた調査*2では、全体の51%がAI自動翻訳を使用し、うち72%は会社が許可していないツールを使用していることが分かっています。

つまり、企業として一般的なITセキュリティ対策をとっていたとしても、半数越えの企業では、翻訳業務に関しての安全性は守られていない可能性があるのです。

*1参考:https://anlp.jp/proceedings/annual_meeting/2018/pdf_dir/E4-3.pdf
*2参考:https://miraitranslate.com/news/1410/

安全に機械翻訳ツールを使うには?

安全に機械翻訳ツールを使うには、翻訳ツールの利用時に利用規約を読み、サービス内容を理解し、利用時のリスクを避けるところから始めるのが基本です。翻訳結果をサーバーに保存したり利用したりすることは承諾しない、個人情報や機密情報の翻訳は避けるなどが挙げられます。これらの基本的な操作で情報漏洩が避けられればよいのですが、時に分かりにくい表現が使われていたり、公開範囲が曖昧であったりするケースもあり、100%安心できるとは言いにくい場合もあります。意図せずとも翻訳した情報を全世界で閲覧できる状態にしないためにも、利用規約を必ず読み、納得のいく内容であるかどうかを十分に確認することが重要です。

また、利用する機械翻訳ツールのサービス内容が明確であるか、提供元が信頼できるかも鑑み、翻訳ツールの利用コストだけでなく、情報が漏洩した場合のリスクもコストと考えるようにしたいものです。

安全に翻訳ツールを利用するには、利用者の許可なしにアップしたデータの二次利用ができないツールを選び、セキュリティ体制のしっかりとした、信頼できるサービスを利用するようにしましょう。

翻訳ツールのセキュリティ対策チェック方法は?

翻訳ツールのセキュリティ対策は、提供企業のセキュリティ対策に対する姿勢も影響します。セキュリティ対策は個々の企業のセキュリティマネジメントに委ねられ、情報セキュリティポリシーとして明文化されています。中にはISO国際規格、ISO27001(ISMS)の情報セキュリティマネジメントシステムを取り入れることで、セキュリティ対策を講じている企業もあります。

また、国内ではJIPDEC(日本情報経済社会推進協会)が第三者機関となり「ISMS適合性評価制度」が設けられています。

機密性の保持が必要な翻訳の依頼や、機械翻訳ツールの導入を検討する際には、上記のようなセキュリティ認証を目安とすると安心でしょう。

十印のAI機械翻訳「T-tact AN-ZIN®」

十印の「T-tact AN-ZIN®」は、国家プロジェクトで作成した、TOEIC960点相当の精度の高いAI翻訳エンジンです。「翻訳バンク」に蓄積された大量で質のよい翻訳データの収集により、今までの機械翻訳と比べ高品質な翻訳が可能となりました。

また、「T-tact AN-ZIN®」は、安全性の高い機械翻訳ツールです。暗号化通信で万全のセキュリティ環境でご利用いただけるため、情報漏洩の心配がありません。IPアドレス制限機能もあり、利用者の許可なく翻訳結果を二次利用しないため、安心してご利用いただけます。

PDFも翻訳できるファイル翻訳や、マイクロソフト社のオフィス製品上で直接翻訳できるプラグイン機能により、レイアウトのし直しの手間もなく、大幅な翻訳業務の効率化が図れます。

日本語と対象言語だけでなく、英語と対象言語の翻訳など、対応している言語が多いのも特徴です。また、ユーザー数に制限がないため、社員全員が利用できるというメリットもある翻訳システムです。

まとめ

十印では、国際規格ISO27001(ISMS)を取得し、情報セキュリティマネジメントの継続的な運用・改善・向上に努めています。

T-tact AN-ZIN®では、高精度のAI翻訳エンジン、専門分野に特化したエンジンと翻訳精度を上げる自社専用エンジンで、専門分野でも高品質の翻訳の提供が可能になりました。編集後の訳文を翻訳メモリに登録し、複数のユーザーが編集・利用することも可能です。快適なビジネスツールとして、安全に翻訳業務の効率化のお手伝いをいたします。

また、機械翻訳による翻訳以外にも、プロの翻訳者へのご依頼も承ります。
グローバルビジネスの翻訳作業効率アップには、高い翻訳技術と、豊富なライティング経験のある十印に、ぜひご相談ください。

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