2023.04.05

トランスクリエーションでブランドパーパスを伝える

ビジネスのグローバル化に伴い、ブランディングは企業にとって悩ましい問題となっています。ブランディングに伴い翻訳をどのようにすればよいのか、日本向け、海外向けに分けてブランディングするのかの選択は容易ではありません。マーケティングの方法次第で、ブランディングは成功もすれば失敗もします。

本稿では、グローバルビジネスのブランディングの際によく使われるトランスクリエーションで、適切にブランドパーパスを伝える方法について解説していきます。

やってしまいがちなブランディングの失敗

海外ブランドを日本市場向けにブランディングしたい、日本ブランドを海外市場向けにブランディングしたい、そんな時にまず思い浮かべるのは、キャッチコピーの翻訳ではないでしょうか。ありがちな失敗は、日本のキャッチコピーをそのまま翻訳する、海外のキャッチコピーをそのまま日本語に翻訳してしまうケースなどです。表現が不自然・違和感がある、日本と海外ではターゲット層の世代などが違うなど、世界共通にこだわり過ぎるとブランディングは失敗します。そのため、現地の状況に合わせた最適化が大切になります。キャッチコピーを翻訳するだけではグローバルビジネスでのブランディングは成功しないのです。

ローカライズとカルチュアライズで現地のターゲットを理解する

現地に最適化して変化させることをローカライズ、または、カルチュアライズと言います。現地ターゲットを理解するには、現地と日本、現地ターゲットと日本人との比較対照により、共通点と違いを理解する必要があります。
異なる文化圏への理解を深める方法を、久保山浩気・川崎訓は『ブランドカルチャライズ』の中で、「文化・伝統・宗教」「ライフコース」「世代論」の3つのポイントを軸に提案しています。

1) 文化・伝統・宗教
ブランド名や表現に文化・伝統・宗教の観点でNGなものはないか?
日本人と現地の人の、五感の感じ方の違いは?

2) ライフコース
ライフコースの中でブランドのポイントオブエントリー(商品を使い始めるきっかけ)になりうるイベントは?

3) 世代論
現地の世代論の中で特にブランドと相性のよさそうな世代はどこか?その世代の共通価値観は?

また、ブランドに関係するグローバルトレンドの現地での捉えられ方も重要なポイントとなります。

参照:『ブランドカルチャライズ』

ブランドパーパスとは?

ブランドパーパスとは、「ブランドの社会的存在意義」です。商品が持つ「機能的価値」とは別の価値により企業やブランドに共感してもらい、ファンになってもらおうという考えです。ライフステージやライフスタイルによっても変化するブランドパーパスは、商品やサービスにとどまらず、身近な社会問題への共感という形で消費者の人生に関わるため、的確なターゲット層の絞り込みが欠かせません。ブランディングもこのブランドパーパスに基づいて、共感されるイメージを作って訴えかけることが大切です。

参照:https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2021/01/20210125.pdf

ブランドパーパスを伝えるには?

ブランドパーパスは、国、世代、性別など様々な要素によって異なります。ターゲット層に訴えるには、企業は商品やサービスのみならず、経営・事業活動を通じても、ビジョンや経営理念、ブランドの姿勢に共感してもらえるように努力し、マーケティングに繋げていく必要があります。

グローバルビジネスにおいて現地の状況に合わせて変化させる必要があるという点も、ブランドパーパスを的確に伝えるために重要なポイントです。そのため、ブランドパーパスを的確に伝えるためには、キャッチコピーの翻訳よりも、日本と海外のそれぞれのターゲット層に合わせたトランスクリエーションを利用して、共感を得る必要があると言えるでしょう。

十印のトランスクリエーション

十印のトランスクリエーションは、外国文化・習慣への深い造詣と、高いライティング力で、ブランドパーパスを的確に伝えるための翻訳です。海外向け、日本国内向け、各マーケットに合わせて適切にローカライズされた訴求力の高い翻訳とお客様にぴったりのトランスクリエーションのご提案をし、商材のブランディングのお手伝いをします。

歴史ある翻訳会社ならではの高いライティングスキルと高品質な翻訳、言葉を超えたメッセージを伝えるトランスクリエーションで、ターゲット顧客の心を掴み、ビジネスを成功へと導きます。効果的なマーケティングには、十印のトランスクリエーションを是非ご検討ください。

まとめ

十印では半世紀にわたり、原文に忠実な翻訳から、トランスクリエーションまで、お客様のご要望に合わせ、幅広い翻訳サービスを提供しています。ご希望の翻訳方法で、ターゲット顧客やエリア・商材に合わせてブランディングした最適なマーケティング手法での訴求を可能にします。ローカライズとトランスクリエーションを組み合わせた翻訳で現地の特性にマッチさせ、現地の言葉でブランドパーパスを的確に伝えます。

トランスクリエーションをはじめとした翻訳をご検討なら、どうぞお気軽に十印にお問い合わせください。

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