機械翻訳の安全性とセキュリティ問題の対処法
ビジネスのグローバル化が進むとともに、翻訳をする機会が多くなりました。翻訳の頻度やボリュームが増加するにつれ、機械翻訳の導入、もしくは導入を検討している企業も増えています。しかし、機械翻訳ツールの安全性や精度は、どのサービスを選ぶかによって大きく異なることは意外と知られていません。
今回は、機械翻訳ツールを選ぶ際に気を付けたいセキュリティ対策について、注意するべきポイントを解説していきます。
機械翻訳とセキュリティ問題
機械翻訳というと、以前は、精度が低い、安全性が保障されていないなどの理由でマイナスなイメージがあった時期もありました。セキュリティ面を考慮して利用をためらったり、使用を禁止したりした企業もあったものの、近年では多くの企業が取り入れるようになっています。
安全性が保障されているのであれば、生産性向上のために機械翻訳を選ぶことは問題ありません。しかし、全ての機械翻訳ツールが安心して利用できるわけではないため、どのサービスを利用するかの選択には注意が必要です。
機械翻訳の問題として、利用するサービスによっては、無料版の機械翻訳を利用する際に、翻訳したデータがサービス提供会社のサーバーに残ることが挙げられます。その際の収集データの利用方法次第では、翻訳内容が流用されたり、大切なビジネスの内容が公開されたりするリスクがあります。
機械翻訳のセキュリティ対策
データ流出による情報漏洩は、企業にとって大きなダメージとなりかねません。そのため、ビジネスで機械翻訳を利用する際は、サービスの安全性、企業の情報セキュリティマネジメントシステムなどを確認し、信頼できるサービスを慎重に選定することが大切です。
機械翻訳サービスまたは、サービス提供企業の安全性を確認するためには、次の3つのポイントをチェックするようにすると安心です。
1. 翻訳内容をサーバーに保存するかどうかを選択できる
2. 安全性の保障されたオンプレミスまたは専用クラウドサーバーが選択できる
3. ISMS(Information Security Management System)認証を取得している
一般的に、これらの条件を満たす機械翻訳ツールは有料版です。同じ翻訳サービス提供会社でも、無料版・有料版がある場合は、詳細なサービス内容の確認を忘れないようにしましょう。
ISO/IEC27001(ISMS)とは?
ISO/IEC27001(ISMS=Information Security Management System)は、情報セキュリティマネジメントシステムであり、組織における情報資産のセキュリティを安全に管理するための枠組みです。ISO/IEC27001認証は、情報セキュリティのリスクアセスメントと情報を守るためのシステムに関する国際規格です。ISMSによるリスクマネジメントは、認証範囲内のクラウドサービスにおいて、クラウドセキュリティ管理が実施されている証明になります。
またISO/IEC27001認証は、組織が有する情報が外部へ漏洩しないための組織全体としての取り組み、コンプライアンス面でも安心できる組織であるひとつの目安となります。
十印のISO/IEC27001(ISMS)認証と取り組み
十印では、取り扱う情報資産を、あらゆる脅威から保護するための厳格なルールを設けています。その一環として、2022年1月にISO/IEC27001(ISMS)認証を、機械翻訳サービスと翻訳・ローカリゼーションの分野において取得しました。
十印では全社員が情報セキュリティ基本方針を認識し、情報セキュリティマネジメントの継続的な運用・改善・向上に努め、お客様・パートナーの皆様からの信頼にお応えできるよう取り組んでおります。
十印のAI機械翻訳「T-tact AN-ZIN®」
安全・安心
十印のAI翻訳「T-tact AN-ZIN®」は、セキュリティ面で安心してご利用いただける機械翻訳ツールです。暗号化通信による万全のセキュリティ対策、IPアドレス制限機能があるため、情報漏洩リスクもありません。オンプレミス、専用クラウドサーバーのいずれでも、安心して機械翻訳をご利用いただける安全な機械翻訳サービス環境を整えています。
高精度
「T-tact AN-ZIN®」は、大量の文書でも短時間で翻訳作業が終了します。国家プロジェクトで作成した、TOEIC960点相当の精度の高いAI翻訳エンジンと、「翻訳バンク」に蓄積された大量で質の良い翻訳データの収集により、高品質な翻訳が可能です。
効率的
PDFファイルのほか、マイクロソフト社のオフィス製品上でも直接翻訳できるプラグイン機能により、効率化に業務をこなせるようになります。逆翻訳機能を使えば、翻訳文書が正確に翻訳できているかどうかの確認も素早くできます。
安全で高精度のAI機械翻訳導入をお考えなら、お気軽に十印までお問い合わせください。
まとめ
十印は、1980年代から機械翻訳の研究に取り組んでいます。AI機械翻訳の導入をお考えの際には、計画段階から効率的な運用方法まで、丁寧にサポートいたします。
また、ISO/IEC27001(ISMS)認証を取得しており、情報資産を安全に取り扱い、企業全体としてセキュリティ管理に取り組んでいます。安心・安全な翻訳サービスをご検討の際には、高度な翻訳技術と万全のセキュリティマネジメントシステムを備えた十印に、ぜひご相談ください。