2023.08.09

自動翻訳で業務効率アップとDX対応を

近年、自動翻訳ツールは目覚ましい進歩を遂げています。インターネットからの情報収集を行う機会が増え、いまや自動翻訳ツールの利用は、珍しくなくなりました。日常生活で自動翻訳ツールを使うだけでなく、ビジネスにおいても自動翻訳ツールは今後ますます利用頻度は増えていくと思われます。
本稿では、自動翻訳ツールの定義、ビジネスの効率化のために自動翻訳ツールで何ができるのか、今後の自動翻訳ツールの活用の仕方について解説していきます。

自動翻訳ツールとは

精度が高く自然な翻訳ができると言われる自動翻訳は、機械翻訳とも呼ばれ、近年では主にAI翻訳を指しています。昨今よく話題になっているAI(Artificial Intelligence)は、人工知能とも呼ばれています。人工知能を用いて自動翻訳をするサービスが、ニューラルネットワーク型翻訳とも呼ばれるAI翻訳です。
人間の脳の仕組みを模したアルゴリズムを用いたAIによるディープラーニングと呼ばれる深層学習によって、これまでのルール型翻訳や統計型翻訳と比べ、高精度の翻訳を行うことが可能になりました。

自動翻訳ツールのメリット

自動翻訳ツールのメリットは、なんといっても翻訳スピードの速さです。人力では数日かかるボリュームでも、数分で終わってしまいます。
自動翻訳ツールには、他にも業務の効率化に役立つ機能があります。専門分野に特化されたエンジンはそのひとつです。長い間、自動翻訳ツールは専門用語に弱いとされていました。しかし、近年では専門用語に特化したエンジンなどの利用で、各分野独自の語彙や言い回しに対応した翻訳にも対応できるようになっている自動翻訳ツールが増えています。

自動翻訳ツールのデメリット

現時点では、自動翻訳ツールの精度は高いと言っても、完璧ではありません。単純な構造の文章であれば、問題なく自動翻訳できても、複雑な文章や長い文章では、ぎこちない翻訳文となったり、誤訳となったりする可能性がゼロとは言い切れません。しかし、自動翻訳ツールを使った翻訳を問題のある個所のみ修正すれば、全てを人手による翻訳にするよりはるかにスピーディーに翻訳作業が完了します。しかし、一般的に、無料で利用できる自動翻訳ツールに、特定の分野や用途に特化されているツールはありません。そのため、利用する翻訳ツールによっては、対応できない、または大幅な手直しが必要となり、自動翻訳のスピーディーな翻訳によるメリットがない場合もあります。

内容・目的・期日などに応じて、人手による翻訳と自動翻訳ツールの使い分けをするようにするとよいでしょう。

自動翻訳ツールで業務の効率化を

自動翻訳ツールを使った翻訳作業で時間を取られがちなのが、フォーマットのまま翻訳ができないための、コピーペーストの繰り返し作業です。PDFファイルだと自動翻訳ツールがそのまま使えないケースもあり、便利とはいえません。PDFを含め対応フォーマットの多い翻訳ツールを使えば、大幅な翻訳作業時間の短縮が可能になります。
また、翻訳の品質確認をスピーディーに行うには、逆翻訳機能が便利です。翻訳した文章を再度元の言語に翻訳し直して、正しく翻訳されているかどうかの確認ができるため、原文を調節しながら翻訳し直すことができます。

自動翻訳ツールとDXへのヒント

企業の競争力アップに欠かせないDXですが、課題が多いのが現状です。DX推進を目標にあげても、なかなか取り組めない企業が多いのではないでしょうか。
DXへの取り組みにおいてレベルアップをするには、経営陣・従業員のリスキリングであるとの認識を持つ経営陣が多く、今後何らかの知識付けが必要です。近年話題のリスキリングですが、何から手を付けたらよいのかわからない、という悩みがあるかもしれません。
ビジネスのグローバル化で、翻訳作業は今後も増える可能性が高くなります。語学のスキルアップは多大な時間と労力がかかりますが、自動翻訳ツールを使いこなすスキルは比較的簡単に習得できます。これまで外注していた翻訳作業を、精度が高く使い勝手の良い自動翻訳ツールに置き換えれば、DX推進と業務効率アップできるでしょう。

自動翻訳ツールがビジネスにもたらすもの

自動翻訳ツールは、これからのビジネスにとって欠かせないものとなっていきます。ビジネスが国内のみにとどまる可能性は低く、何らかの形で海外とのコミュニケーションをする必要が出てくるため、言語の翻訳が欠かせなくなるからです。
自動翻訳ツールは、英語が苦手であったり、先方の言語ができないという理由で、取引ができない、グローバルな市場開拓ができないなどという、ビジネスにおける言語の違いによるハードルを簡単に乗り越えさせてくれます。
また、全てにおいて迅速さが求められる昨今、翻訳においてもスピーディーな対応さは欠かせません。自動翻訳ツールは、大量の文書でも、翻訳者が翻訳するよりも短時間での翻訳が可能です。
他にも、英語をはじめとした、語学に堪能なグローバル人材の有効活用が可能になります。これまで翻訳作業や英語などの外国語に関する作業の応対など、せっかくの優秀なグローバル人材が翻訳のための人材となってしまってはもったいないことです。本来の職務が遂行できるよう、翻訳作業は自動翻訳ツールに任せて、大切な人材の能力を最大限に発揮できるようにして、ビジネスを成長させましょう。

自動翻訳ツールを上手にビジネスに取り入れるには

大変便利な自動翻訳ツールですが、残念ながら自動翻訳ツールは、人間のように状況を判断して翻訳してくれるわけではありません。学習したデータに基づき、最適とみなされる訳語を予測しているからです。そのため、自動翻訳ツールを利用する際は、いかに精度が高くなったとはいえ、訳出された内容を100%保証するものではないと理解する必要があります。
自動翻訳ツールを使う際は、使い分けをすることが望ましいと言えます。例えば、自動翻訳で訳出した文書をそのまま使うケースは、社内向け文書、Eメールや簡単な文書、もしくは、ボリュームのある文書に目を通したいが概要が理解できればよいときなどです。往々にして、急いで対応する必要があるケースが多いので、素早く翻訳できる自動翻訳ツールが最適です。
一方、契約書や出版のための文書など、スピードよりも翻訳精度が大切であるケースでは、最初から翻訳会社に依頼する、もしくは自動翻訳ツールで訳出したものが正確かどうかを確認するためのポストエディットを行うようにすれば、精度の高い翻訳ができます。
内容に合わせた使い分けで、上手に自動翻訳ツールを活用して業務効率をアップさせ、グローバルビジネスを成功させましょう。

十印のAI自動翻訳「T-tact AN-ZIN®」

十印のAI翻訳「T-tact AN-ZIN®」は、大量の文書でも短時間に翻訳のできる自動翻訳ツールです。国家プロジェクトで作成した、TOEIC960点相当の精度の高いAI翻訳エンジンで、高品質な翻訳を可能にしました。
また、逆翻訳機能で素早く翻訳の品質をチェック、PDFファイルをはじめ、マイクロソフト社のオフィス製品上でも直接翻訳できるプラグイン機能により、効率的に業務をこなすことが可能になります。
安全で高精度のAI自動翻訳ツールの導入をお考えなら、お気軽に十印までお問い合わせください。

まとめ

十印のAI翻訳「T-tact AN-ZIN®」の導入をお考えなら、計画から効率的な運用方法まで丁寧なサポートがあるので安心してご利用いただけます。
また、十印では、自動翻訳サービス以外にも、ご希望の翻訳のレベルに合わせてローカリゼーションとトランスクリエーションもしております。様々なシーンでの翻訳の内容に合わせ、豊富なライティング経験のある十印に、是非ご相談ください。

また十印では、「ISO18587:2017」に関する供給者適合宣言を行っており、国際基準に準拠した工程でポストエディットを行うことが可能です*1。質の高いプロジェクト管理を行うことで、機械翻訳を使った高品質の翻訳が可能になりました。機械翻訳を取り入れるかどうかの選択を含めて、プロジェクトに最適な方法をご提案します。

*1 十印が提供するポストエディットサービスのすべてが「ISO18587:2017」に準拠しているわけではありません。「ISO18587:2017」に準拠したサービスをご希望の場合は担当営業までご相談ください。

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