動画翻訳でインバウンドのニーズに応える
新型コロナウイルス感染症の鎮静化と円安の影響で、日本に多くのインバウンド観光客が訪れるようになっています。これまでのように富裕層のみならず、以前は日本に行きたくても割高感があって来られなかった訪日外国人たちが、円安の恩恵で一気に押し寄せている印象があります。
一方で有名観光地のオーバーツーリズムと、リピーターおよび訪日外国人観光客のニーズの移り変わりと共に、インバウンド旅行者の訪問先は変わりつつあります。
本稿では、インバウンドの最近の動向を知り、インバウンドのニーズに応える動画でどのように地域をアピールする動画翻訳ができるのかについて解説していきます。
インバウンド動向3つの変化:消費先、国別構成、業種
アフターコロナでは、インバウンドの傾向はこれまでと異なり、次の3つの変化が見受けられます。
一つ目の変化は、訪問先です。三井住友カード株式会社が行った「インバウンド全体の地域別訪日外国人決済額」の調査データからは、コロナ以前と比較して、山形県、和歌山県、高知県などの大きな伸びが見て取れます。
二つ目の変化は旅行者の国別構成です。決済額の国別構成比では、これまでの中国に代わり、韓国、アメリカ、香港、台湾の割合が大きく増えています。
三つめは、消費業種の変化です。百貨店や免税店での消費は減少傾向で、代わりにホテルやレジャー、飲食店での消費が増えています。全体的に「モノ消費からコト消費」へとシフトしているのが近年の傾向だといえるでしょう。
参照:アフターコロナで変化した「インバウンドの消費動向」 キャッシュレスデータから掴む傾向と対策 (1/3):MarkeZine(マーケジン)
インバウンドが体験したいことはどこにでもある
これまで、インバウンドは有名観光地にのみ興味があるとされていました。しかし、インバウンドの増加と共に、これまでの観光地や体験以外への興味の移り変わりが見られ、有名観光地以外への関心も高まっています。2023年の「DBJ・JTBFアジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査」では、外国人訪日旅行者の訪日理由の1~3位に「自然や風景の見物」「桜の観賞」「伝統的日本料理」があがっています。
このように、日本ならどこにでもありそうなことがインバウンドの興味の対象となっていることを知り、インバウンドのニーズに応える動画コンテンツとして地域の良さや特徴をアピールすることが大切でしょう。
参照:「DBJ・JTBFアジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 2023年度版」を発行 | DBJ News | 日本政策投資銀行(DBJ)
インバウンド向け動画と動画翻訳
インバウンド向けの動画の作成は、日本人向けとは異なる動画作成が効果的といわれています。バックグラウンドも訪れる目的も異なるインバウンド旅行者は、日本人観光客とは異なる視点を持っているからです。そのため単なる翻訳ではなく、日本人とは異なる視点を持つインバウンド旅行者に興味を持ってもらえるよう、動画を最適化し、さらには地域別に対応した動画翻訳や編集を行うことで、さらなる効果が期待できます。
直近の訪日外国人の傾向をつかみ、今後翻訳する言語を変更する必要があるかどうかの検討に始まり、動画の内容変更も検討する必要があります。動画を新たに作り直すという方法もありますが、一部変更という手法もあります。そのため、動画翻訳を依頼する際に、最適化ができるサービスを選ぶことが重要だといえるでしょう。
十印の動画翻訳
十印では、お客様の目的やご希望に最適な動画の翻訳・作成を行います。映像のスクリプト翻訳、字幕・テロップ入れ、ナレーターによる吹き替え、最終ファイルの作成などの動画編集まで、映像翻訳全般にわたるトータルサービスです。
ご予算に合わせて、ナレーターによる吹き替えよりも低コストの、機械音声による吹き替えもお選びいただけるなど、お客様に寄り添ったサービスを提供しています。吹き替え後の動画編集などの映像翻訳だけでなく、動画の企画・撮影・編集など、翻訳の枠を越えた多言語での動画作成全般に関するご相談も承ります。
目的やターゲット顧客に合わせて、テロップや資料・現地に合わせた映像の差し替えなどの一部修正、使われる映像・音声やコンテンツのローカライズ、BGMや専門性の高いCGの作成など、お客様のご要望にそった動画作成・編集全般に柔軟に対応します。
動画翻訳、多言語動画への翻訳サービスなど、十印の動画サービスの詳細に関しては、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
十印では、半世紀にわたる翻訳に関するノウハウをもとに、製品特徴や地域、企業、ブランドのイメージを顧客へと届ける翻訳を行っています。地域や商品・ブランドのストーリーを伝えられるよう、字幕翻訳、吹き替え、動画編集・映像作成など、動画に関するすべての段階で、グローバルなビジネスでの訴求を成功させるお手伝いをします。
訴求地域向けに最適化された内容、ターゲット顧客に理解されやすい映像翻訳など、対象言語へのローカライズで、動画再生回数が上がるグローバルな訴求へと導きます。
最適な動画翻訳で動画マーケティングをお考えなら、ぜひ十印にご相談ください。
▶著者紹介
株式会社十印 マーケティング部
石川弘美
1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。