生成AIを上手に使って事務作業の効率アップ:ポストエディットで翻訳も完璧に

生成AIは、今や生活の一部となり、ビジネスにおいても多岐にわたる分野で活用されています。近年ビジネスのグローバル化が進むと共に、翻訳などに生成AIを利用する企業も増えてきました。しかし、生成AIは、そのまま使うには翻訳精度の問題がある、これまでのAI翻訳ツールと変わらない、という意見もあります。
本稿では、生成AIを使って効率的に翻訳をする方法を中心に、ビジネスのグローバル化に効果的に生成AIを活用する方法について解説していきます。
生成AIは本当に業務で活用できるのか?効果は?
近年、生成AIは進化しており、ビジネスにおいても様々な業務に利用されるようになっています。2024年9月の帝国データバンクのデータ*によると、調査対象となった企業のうち17.3%は生成AIを活用しており、うち86.7%が効果を感じています。
一方、業務で生成AIを「活用しておらず予定もない」企業は48.4%と半数近く、生成AIが便利であるとわかっていても、実際に生成AIを業務に有効活用するのは容易ではなさそうです。
しかし、生成AIをすでに活用している企業はその有効性を認めており、36.1%が「大いに効果あり」、50.6%が「やや効果あり」と、9割近くは生成AIの活用による効果を感じていることがわかります。
*参照:https://pages.tdb.co.jp/rs/060-VTA-057/images/wp_generationai.pdf
生成AIはどのような業務に活用できるのか?
生成AIを活用する目的は、企業により異なります。業種による差異もありますが、組織体制や、社内の誰がどのような業務に利用するかも影響します。前述のデータによると、活用の目的は「業務効率化」が90.9%となっており、具体的な例としては、情報収集、文章の要約・作成、アイデア出し、プレゼン資料作成などが挙げられます。企業によっては、翻訳やマーケティング、広告の最適化に利用しているケースもあります。
これらの例からわかることは、生成AIを活用している業務は、日常的に行われている業務であり、プロンプトが比較的容易であるという点です。そのため、業種や企業に関わらず、大なり小なり生成AIを業務効率化に取り入れることは可能だと言えるでしょう。
生成AIで翻訳をした後にポストエディットをするメリット
これまで人が行っていた業務を生成AIに代行してもらえるのは、確かに便利です。しかし、生成AIを利用して事務作業の効率を上げようとしても、ビジネスにおけるすべての業務を任せられるわけではなく、生成AIによる出力結果を人手によって確認する作業も欠かせません。
例えば、翻訳を例にとってみましょう。生成AIに限らず、AI翻訳ツールなどで翻訳を行う場合、誤訳や抜け漏れは起こります。そのため、訳出された文章を人がチェック修正するポストエディットの工程が欠かせません。また、生成AIによる翻訳では、ハルシネーションと呼ばれる実際にはない文が訳出されてしまう可能性もあります。そのため、翻訳に利用するならば、生成AIのデメリットをポストエディットでカバーするとよいでしょう。
生成AIとポストエディットを組み合わせるメリット
生成AIの業務効率化で挙げられる、情報収集、文章の要約・作成、アイデア出し、プレゼン資料作成は、別の言語での文書作成時にも可能です。もしすべてを日本語で行った後にさらに翻訳という作業を行う、もしくは翻訳言語における情報収集を行った後で文章やプレゼン資料の作成をするというのは、非常に手間がかかる作業です。しかし、生成AIにすべての工程を任せて、別の言語での文書に仕上げられた段階で、ポストエディットのみ人手に頼るのであれば、全体としての業務効率は劇的に上がります。たとえば複雑な内容のEメールのやりとりも、データの収集・整理を行って別の言語での文章にするところまでを生成AIに任せてしまえば、あとは内容が正しいかどうかのチェックのみでよいのです。
このように、生成AIとポストエディットを組み合わせれば、大幅な業務効率化が図れるでしょう。
十印のポストエディット
十印では、簡単なライトポストエディットから人手による翻訳に近いフルポストエディットまで、翻訳・ポストエディットの知識を持った経験豊富なポストエディターが、生成AIをはじめとする機械翻訳の訳文の最適化を迅速に行います。
ポストエディットの国際標準規格ISO18587に則った高品質なフルポストエディットサービス、短期間での納品をご希望ならライトポストエディットも承ります。
生成AIを利用した翻訳結果のポストエディットサービスをご検討中なら、経験豊富で高品質なポストエディットサービスの十印に、ぜひお問い合わせください。
まとめ
十印では、文書・映像などの各種翻訳、ポストエディットなど、歴史ある翻訳会社ならではのノウハウで、トータル翻訳サービスを提供しています。十印は、技術翻訳からポストエディット、ローカリゼーションやトランスクリエーションまで、常にお客様のベストな翻訳のために、寄り添いサポートします。翻訳に関するお問い合わせなら、お気軽に十印までご連絡ください。
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▶著者紹介
株式会社十印 マーケティング部
石川弘美
1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。
