2017.10.27

【十印の歴史】(1)—創業期前

倉田百三に影響を受け・・・

株式会社十印を立ち上げた勝田美保子でございます。

会社を始めた頃からの歴史と言うか由来を知っている社員は、今は少なくなってしまいました。
忘れないうちに話して欲しいとよく言われますので、少しずつでも書き留めてみようと思います。
「株式会社十印の歴史」というシリーズで、毎回少しずつ書いていきます。


私がこの事業を始めたのは、1963年、いまから50年以上前のことです。
1963年というと『鉄腕アトム』の放送を開始した年、翌1964年は東京オリンピックの時代です。
日本全体がどんどん発展していく予感にあふれ、活気と熱気が充満していました。

当時の私は、ビジネスとか事業とか全く縁のない人生を送っていました。
学校を出て、英語の教師をしていたのです。
このときの生活は、全く学生生活の延長でした。決まった学校と自宅の往復で、決まりきったごく小さな世界で生活していたのです。

そんな私がなぜ、企業家になったのでしょうか。

些細なキッカケが人の運命を変えてしまうことが良くあると思います。
学生の頃、倉田百三と言う哲学者の本を読みましたが、その中にこんなくだりがあります。

ある男の人がたまたま歯を一本抜いた。それがきっかけで彼はお坊さんになってしまった。

このくだりは私にとって強く印象に残りました。
私も、その後、ちょっとしたきっかけで大きく人生が変わりました。

こんな普通の学校教師が企業家になったその過程を、また次回に続きでお話したいと思います。

「十印の歴史(2)」に続く

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