2018.03.02

機械翻訳の精度を大きく向上させた「ディープラーニング」とは

機械翻訳の正確性を懸念している方は少なくないかもしれません。実際に、ひと昔前の機械翻訳のレベルは実用レベルとは言えませんでした。しかし、現在その精度は、革新的な機械学習の手法により大幅に引き上げられています。ここでは、機械翻訳の精度向上に大きく貢献した「ディープラーニング」についてお話します。

ディープラーニングとは

「ディープラーニング」は、コンピューターに特定の内容を「学習」させる手法のひとつです。学習させるのは、従来は人間でなければ困難だと考えられていた繊細で複雑な作業や概念、手法です。
従来の機械学習では、学ぶ内容のルールや関連データ、定義などを人間が入力する必要がありました。一方、ディープラーニングの手法では、提供されたデータからコンピューターが自動的にルールや関連性を見出し、自律的に学習します。こうした自律性の高い機械学習を実現したのは、人間の神経細胞を模した「ニューラルネットワーク」です。

近ごろ囲碁の世界的なプレーヤーに勝利した「アルファ碁(AlphaGo)」も、ディープラーニングの手法で強くなっていった人工知能(AI)です。データさえ用意すれば時間をかけて学習することで自律的な学習を深めていくため、ディープラーニングによる機械学習は、今後もさまざまなシーンや産業で活用されていくと考えられています。

機械翻訳にも活用されるディープラーニング

上述したようにディープラーニングは多くのフィールドで有用性を発揮しています。機械翻訳においても、ディープラーニングによる恩恵は多大です。
世界的に広く利用されている「Google翻訳」にも、2016年11月以降、ディープラーニング手法に基づく「ニューラル機械翻訳」というシステムが採用されています。膨大な対訳データを学習させることで、訳文の正確性を大幅に向上させています。従来は不自然な訳文が生成されることが多かった機械翻訳ですが、現在はディープラーニングにより実用的なレベルまで進化しています。
処理速度では人間の翻訳スピードをはるかにしのぐ機械翻訳。さらに翻訳精度もディープラーニングにより急激な進化を遂げました。ビジネスにおいては、機械翻訳をシーンに応じて効果的に導入することが重要と言えるでしょう。

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ディープラーニングを用いた機械翻訳システムは、十印のサービスにも取り入れられています。実用的な訳文を、スピーディーに、ローコストで提供可能です。導入に興味を持たれたお客さまは、ぜひ一度ご相談ください。

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