2018.08.06

翻訳サービスを依頼する前に原文のチェックを

翻訳サービスを依頼する前に、今一度原文が平易でわかりやすい内容になっているかチェックしてみましょう。品質の高い訳文を生み出すためには、翻訳の工程と同じように原文の質も重要です。こちらでは、わかりやすい訳文を目指す上での原文の重要性についてお話します。

原文に正確な翻訳で自然な訳文になるとは限らない

翻訳の結果として不自然な訳文ができあがった場合、翻訳者のスキルや専門分野への理解が不十分だったと判断されることは少なくありません。もちろん、翻訳行程によって訳文の質が下がってしまうことは考えられます。一方で、そもそも原文が問題を抱えていることもあるのです。
日本語の話者が日本語の文章を読み書きする場合、ある程度の間違いを許容することができます。これは、一般的な日本語への理解や常識から、ある程度語意のばらつきや間違いを補填して読み進めることができるためです。しかし、そうしたばらつき・間違いのある文章を「正確」に外国語へと翻訳しても、できあがる訳文はやはり不自然なものになってしまいます。「翻訳」という作業の定義から考えれば、「正確」に訳す作業自体は正しいことです。

原文に潜在している日本語的な間違いがある場合、訳文ではその間違いが顕在化します。もちろん、原文に明らかな間違いがある場合は、訳文がわかりやすくなることはありません。翻訳作業を行う上で、「原文が正しいこと」は極めて重要なのです。

プリエディットで「訳しやすい原文」を

間違った原文からは、間違った訳文が生まれます。こうした「正確な翻訳だからこそ発生する問題」を回避するためには、「訳しやすい原文」を作ることが大切です。
文法や語意の間違いは当然好ましくありません。同意語を過剰に分散させるのも避けたほうがよいでしょう。専門的な用語についてはあらかじめ定義しておくことも重要です。このような、スムーズな翻訳を行ううえでの原文編集作業は「プリエディット」と呼ばれています。機械翻訳を用いる際にとりわけ行われることが多い作業です。

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間違いのある原文の翻訳についてはフィードバックをいただきながら、お客様の意図している内容に近づけていくことも可能です。しかし、お客様ご自身で事前に原文を修正していただいたほうが、翻訳作業はスムーズになり、訳文がお客様の意図する内容に近づきやすくます。翻訳会社に原文を提出する前に、一度原文を読み返して、基本的な語意や文法の間違いを取り去ってください。

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