2019.03.15

経験豊富なライターの書く文章は読み手にどう響くのか?

中国政府の外貨規制により、訪日中国人の「爆買い」も今ではすっかり過去のものとなりました。それでも訪日インバウンドの数は減少するどころか未だに年々上昇を続けており、今では宿泊施設や飲食店のみならず、あらゆる業種の皆様が訪日インバウンド市場に参入しています。

ただ、参入そのものはできたとしても、どの業種の皆様にとっても課題となるのはいかにして外国人観光客を効率的に集客するかです。それには、言葉と習慣の異なる外国人の読み手に響く広告ワード、文章で惹きつける必要があります。では、具体的にはどのようなことなのでしょうか。

訪日インバウンドの層は以前と変わりつつある

観光庁が発表しているデータによると、訪日インバウンド国別ランキングは依然として中国人、韓国人が上位を占めています。ただ、この訪日インバウンド市場は以前と確実に様変わりしてきています。中国人、韓国人は訪日リピーターが圧倒的に多く、既に大きな消費金額を日本で落としてくれる層ではなくなっています。

代わりに近年顕著な伸び率を示しているのがタイ・シンガポール・マレーシア・ベトナム・フィリピンなどの東南アジア、そしてインドの方々です。ここでは既に経済富裕国であるシンガポールはこの中には該当しませんが、それ以外の国々は後進国でも日本に旅行に来る方々は富裕層ですので、日本でそれなりの消費金額を落としてくれる層となっており、新たなビジネスターゲットとして狙い目なのです。また、一昨年頃より中東イスラエルの方々も新たな訪日インバウンド層として急増しています。

新たな訪日インバウンド集客は英語表現の見直しを

訪日インバウンド集客手段としては、多言語でのメニュー作り、ホームページ、SNSであることは言うまでもありません。ただ、東南アジアなどの方々が増加しているとはいえ、それぞれの国籍向けに多言語展開することはパンフレット、メニューなど印刷物であれば問題ありませんが、ホームページやSNSなど随時更新作業が入るものの多言語展開は決して効率的ではありません。

そこで新たに見直すべきは「英語」の広告文章の訴求です。東南アジア、インド、イスラエルの方々に共通している点は、彼らのほとんどが英語を第2、第3言語として使用しており、また仮にそうでない国籍の方であってもアジア圏の富裕層はそこそこのレベルの英語を話すこともでき、理解力も十分にあります。つまり、英語の訴求効果のクオリティを高めることが、幅広い国籍の方々の集客効果に繋がるのです。

日本の居酒屋を英語では何と表現するのが適切?

英語での訪日インバウンド広告対策など既にやっているという企業様がほとんどではないでしょうか。ただ、貴社の情報を単なる適切な英語に翻訳しましょうということでありません。例えば日本の伝統文化である「居酒屋」は日本独自の大衆文化であり、訪日インバウンドの人気スポットとなっています。ただ、この日本の居酒屋の存在を表現するのに、訪日リピーターには「IZAKAYA」と記載すればそのままどのようなものかが伝わります。しかし、これから初めて来日を検討している外国人にネット情報などにおいて居酒屋はどのようなところか英語で説明する場合、どのような表現が適切でしょうか。

一般的な外国人向けの日本のガイドブックには、居酒屋を「JAPANESE PUB」と訳されていますが、在日期間が長い外国人にこの点を尋ねてみると、居酒屋=JAPANESE PUBは英語としては合っているが、実際の居酒屋のニュアンスに合わないという意見が多数なのです。なぜなら、”PUB”は、元々アイルランドのパブ文化が発祥となっている言葉で、日本のショットバーに近い、軽くお酒を嗜む場所というイメージになってしまうからです。東南アジアのタイ、マレーシア、インドの方々は厳格な仏教徒、イスラム教徒、ヒンズー教徒であるため、アルコールが禁忌とされています。

ここで「居酒屋=お酒を飲みにいく場所」という印象を英語広告文章の中で印象付けてしまうと、彼らには居酒屋は自分が訪れるべき場所でない、とたちまち訪れたいスポット候補からあっさり外されてしまう確率が上がってしまうのです。

幅広い外国人への訴求は短く適切な英語で表現する

近年の日本の「居酒屋」は必ずしもお酒を飲む場所とは限っていません。居酒屋はお酒を飲まなくても、郷土の産物や旬の素材を活かした逸品揃いでお食事そのものをリーズナブルに楽しめる場所でもあります。

つまり、本当の意味で日本の「居酒屋」のことを幅広い国の方に適切に知ってもらうには、「JAPANESE RESTAURANT BAR」などと表現する方がより居酒屋は食事もできるスポットであることが一言でイメージしやすくなります。あるいは、PUBをどうしても使うのであれば「Japanese gastropub」といった表現であれば、海外のグルメ雑誌でもしばしば見受けられる表現です。これなら食事を楽しむというgastronomy (美食)という単語が含まれるため、美味しいお食事が楽しめるスポットなのだと理解してもらいやすくなるのです。

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このように、十印ではホームページなどの製作において、幅広い国籍の外国人に訴求力のある「オリジナルライティング」をご提案いたします。

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