2019.03.15

正確な通訳によって外資系の保険会社は需要が広がる

公益財団法人日本生命保険文化センターの平成30年度生命保険実態調査によりますと、日本人の生命保険加入率は全世帯の88.7%が加入しているというデータが出ています。
(出典元:http://www.jili.or.jp/research/report/zenkokujittai.html
このように、日本人にとっての生命保険とは、「加入していて当たり前」の存在なのです。

一方、これが一歩海の外へ出るとそうではありません。日本と同じくGDP世界上位国である英国やフランスの生命保険加入率は、全人口のわずか40%前後にすぎないのです。そのため日本は、世界中の生命保険会社が熱視線を送る生命保険加入大国になっています。

ただ、金融商品の選別には最も慎重で知られる日本人をターゲットに、言語や生活習慣が異なる外資系保険会社はどのようにアプローチをするべきなのでしょうか。

そもそも異なる欧米と日本の生命保険に対する概念

生命保険料取引額ベースで日本は、1位の米国についで世界2位です。
(出典元:https://www.globalnote.jp/post-10140.html
ただ、一言に生命保険と言ってもその中身は全く異なり、日本で生命保険と言えば死亡保障のイメージが色濃くありますが、加入率ベースでは、全世帯90%という割合は世界トップの米国をはるかに超えています。そして、この割合を死亡保障の加入率に絞るとさらにその差は広がり、米国では生命保険でも死亡保障の加入率は全体のわずか20%程度なのです。

では、米国人は一体何の目的で生命保険に加入するのかということですが、米国は日本のような社会年金保険制度がないため、病気やケガなどの医療保険は全て個人で加入することになります。つまり、米国人にとっての生命保険=病気になった時の医療保険のため、あるいは投資や資産運用という概念が強く、何事も自己責任の習慣が浸透している欧米諸国では、自分がこの世からいなくなった時の死亡保障のために高額な保険料を支払い続けるというのは、彼らの合理性に合わないのです。

日本人の生命保険加入率がこれほどまでに高い理由とは?

では、日本人はなぜこれほどまでに自分の死後のことを考え、手厚い死亡保障が付いた生命保険に加入するのでしょうか。

それは、他ならぬ日本独特の家族制度や習慣が大きく影響しています。日本は、一家の長である夫に万が一の事があった時に、「残された妻や子供に資産を残さなければ」という固定概念が未だに根底にあります。そして、日本人の思考は根本的に心配性であるためか、世界水準でみても「万が一に備えて」という将来起こるかもしれないトラブル時への投資は惜しみません。このことから、ついひと昔前まで、日本人に生命保険商品を売るのは日本人の性質を知り尽くした国内生保会社の独壇場でした。

外資保険会社の参入により日本の生命保険市場は新たな時代へ

ところが、日本でも近年、米国や欧州系など外資系生保会社の保険商品が国内保険を凌ぐ勢いの伸び率を見せています。外資系保険会社の商品が、これほどまでに日本人に受け入れられ始めたのは、自分の必要な補償内容だけを自由に選べ、かつ保険料が圧倒的に安いからです。

外資系保険商品は、ネットなどで気軽に申し込みができることも、それまでの国内生命保険会社の販売方法とうってかわり、日本の若年層にマッチしたことも背景にあります。つまり、世界の保険会社にとって日本は、既に加入済の国内生命保険商品から保険料が安価な自国の商品に切り換えを行ってもらう意味では、まだ大いなる市場規模が期待できるのです。

保険業界異言語間ミーティングには業界実績豊富なTAKARA & COグループの通訳者を

外資系生保会社が日本の保険市場でさらなる伸び率を期待する上で必要なことは、本国と日本支店、および代理店とのコミュニケーションを綿密に行い、国内保険会社に負けない日本人の生活習慣や性質に合った保険商品の開発やアプローチ法を知ることです。

このような異言語環境下における社内外ミーティングでぜひご活用頂きたいのが十印の通訳派遣サービスです。十印は、ただ双方の言語に長けているという通訳者を派遣するだけに留まらず、これまであらゆる保険業界の国際間ミーティングに携わった実績を持つ、確かな通訳担当者を厳選してお送りさせて頂いております。

国内保険会社の次なるターゲットは経済成長著しいアジア

前述しましたように、日本の生命保険市場は外資系保険会社の市場流入、少子化などが背景にあり、国内保険会社様の次なる市場ターゲットは、経済成長率、人口増加率が著しいアジア市場であることは言うまでもありません。もちろん、アジア各国への市場を開拓する上で欠かせないことは、現地の方々の生活習慣や根本思想に即した保険商品のアプローチを行うことです。

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十印では、日本事情に精通したアジア言語ネイティブスピーカーの通訳者派遣も行っております。現地での市場調査、市場開拓、現地代理店との重要ミーティングなど、貴社のアジア進出のあらゆる場面でぜひお役立てくださいませ。

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