2024.07.05

半導体翻訳が難しい理由

半導体はテクノロジーの根幹であり、AI(人工知能)や5G・6Gなどの高速通信規格をはじめとした技術の普及・拡大の中で、今や私たちの生活にはなくてはならないものとなりました。世界的に半導体需要は伸び続けており、それに伴い半導体関連分野での翻訳機会も増えています。しかし、半導体翻訳には一般的な翻訳とは異なるスキルが必要で、どこの翻訳サービスに頼んでも同じレベルの翻訳ができるとは限りません。

本稿では、技術翻訳の中でも特に難しいと言われている半導体翻訳について、なぜ半導体翻訳が特別なのか、半導体翻訳の特殊性、難しいと言われる理由について解説していきます。

半導体翻訳は技術翻訳ができれば十分?

一般的に、翻訳の中でも技術翻訳が一番難しいと言われています。なぜなら、技術翻訳は一般的な翻訳技術以外にも、専門分野における知識を対象言語で持っていないと精度の高い翻訳ができないからです。実務経験が豊富な技術者・研究者、修士号・博士号を取得した高い専門知識を持った十分な翻訳経験のある人材が理想的だと言えるでしょう。

半導体翻訳は、技術翻訳の一種です。半導体は広範囲にわたる知識が必要なため、技術翻訳の中でも特に難しい分野と言われています。また、半導体の国際性という性質上、技術翻訳としての開発・製造・検査の説明書・仕様書などから、各種報告書、取引に関する海外とのやり取り、通関手続き、特許申請など、翻訳内容が広範囲にわたるのも、半導体翻訳が難しいと言われる所以です。そのため、半導体を得意としている翻訳サービスに依頼するほうが安心です。

半導体翻訳は、全体的に難しい技術翻訳の中でも特殊で、高い技術翻訳力とプラスアルファのスキルが必要であり、精度の高い半導体翻訳を依頼できる翻訳サービスが少ないのも納得できるでしょう。

半導体翻訳はここが難しい

半導体分野ではグローバル化が進んでおり、ノウハウや技術者とのコミュニケーションは英語など外国語であるケースも珍しくありません。しかし、会話やメールといった日常業務で必要な語学力と重要書類の翻訳とは異なります。そのため、翻訳業務を外注している企業も多く、どこでも対応してもらえるのではと考えるかもしれません。

半導体翻訳の難しい点は、分野ごとの専門性が高く、文脈によって同じ言葉が異なる意味を持つ可能性もあるところが挙げられます。また、急速な技術の進歩に合わせ最新の知識で適切に訳す必要性がある分野でもあり、常に知識のアップデートをしなければならない点も、半導体翻訳を難しくしている要因の一つです。

半導体翻訳が技術翻訳の中でも難しいと言われている理由は、全ての知識と高い翻訳スキルを持ち合わせた翻訳者が多くないということからです。また、半導体翻訳は専門知識が必要だとわかっていてもどこの翻訳会社に依頼してよいのかがわかりづらく、適切な翻訳サービスを見つけられない可能性があり、結果として精度の高い半導体翻訳が難しくなることもあります。

半導体翻訳サービスの選び方

半導体をはじめとした、最新鋭の技術が必要な産業において国際競争で生き残るためには、クオリティの高い翻訳を迅速に行う必要があります。

また、専門性が高い半導体分野の特徴をふまえ、一つの翻訳サービスが全てを行ってくれるのか、専門分野によっては依頼先を変える必要があるのかを見極める必要もあります。

高品質な翻訳を提供するためには、高い翻訳技術と専門分野における深い造詣と知見のみならず、最新の知識を取り入れる勤勉さや、幅広い知識を持つ柔軟性が必要です。

このように、半導体翻訳がクオリティの高い翻訳となるには、翻訳者の日々の研鑽と高い知識に裏付けされた翻訳技術が欠かせません。

また半導体分野では、経済安全保障の観点から領土主義となっており、自国・地域の半導体産業強化のためにセキュリティ管理は欠かせません。そのため、半導体翻訳サービスを選ぶ際は、セキュリティ体制の万全な、コンプライアンスに問題のない企業を選ぶようにするとよいでしょう。

十印の半導体翻訳サービス

十印の半導体翻訳サービスでは、半導体および関連分野とテクノロジーへの深い造詣とクオリティの高い翻訳で、安定した高精度の半導体翻訳を提供しています。十印のITテクノロジー翻訳の取り扱いは業界内でも多く、現在でもIT翻訳ではトップレベルです。

十印は国際規格である「ISO/IEC27001(ISMS)」認証を取得しており、情報セキュリティマネジメントの継続的な運用・改善・向上に努めています。

また十印では、国内では取得している翻訳会社の少ない、翻訳の品質を保証する「ISO17100」を、各種技術翻訳においても取得しています。

半導体および関連分野の翻訳をお考えなら、セキュリティ体制やコンプライアンス・個人情報管理を徹底しつつ、精度の高い翻訳サービスを提供している十印に、是非ご相談ください。

まとめ

十印では、長年にわたる半導体と関連分野の翻訳経験に基づき、翻訳内容および目的に合わせて最適な人材を投入し、高品質な翻訳を迅速にご提供します。

経験豊富な十印だからこそできる、環境に最適な翻訳とお客様にぴったりの半導体翻訳のご提案で、グローバルなビジネスを安心して進められるようお手伝いいたします。

半導体、ITテクノロジー関連のグローバルなビジネスで翻訳をお考えなら、どうぞお気軽に十印にお問い合わせください。

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▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。                   
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

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