2021.05.31

無料機械翻訳と有料機械翻訳の違い

昨今はグローバル化の進展が著しく、企業での翻訳業務の量も大幅に増加しています。翻訳業務の負担を減らすために機械翻訳の導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。

そして機械翻訳には「無料機械翻訳」と「有料機械翻訳」があり、両方にメリットとデメリットがあります。これらを適切に使い分けることによって、機械翻訳のメリットを最大限に享受できるといえるでしょう。ここでは無料機械翻訳と有料機械翻訳の主な違いをまとめたので、ぜひ参考にしてください。

機械翻訳を導入するメリット

機械翻訳の大きなメリットとしては、非常にスピーディであることがあげられます。特に大量の文書を一気に翻訳するときは、一人の翻訳者で対応すると時間がかかり、何人かの翻訳者で対応する場合にはコストもかかります。機械翻訳を使用し、後から編集(ポストエディット)を行うことによって、これまで数カ月かかっていた量の翻訳を数日で対応することができたという例があります。情報をいち早く届けたいといった短い納期の場合には、とても有効であると言えます。

そして、翻訳作業を社員が行っている場合には社員の負担を減らすことができます。翻訳できる社員に集中していた翻訳業務から解放され、その分だけ他の業務に割ける時間が増えるため、企業全体としての生産性向上につながるのではないでしょうか。

無料機械翻訳と有料機械翻訳の違い(1) コスト

無料機械翻訳と有料機械翻訳の違いとして真っ先に挙げられるのは、やはりコストです。無料機械翻訳はその名の通り無料のため、コスト削減を最優先に考えるのであれば無料機械翻訳が適しているといえるでしょう。それに対し、有料機械翻訳の場合には導入コストと運用コストがかかることを念頭に置かなければいけません。どの有料機械翻訳を導入するかによってコストはことなりますが、導入する際に数十万円程度の費用がかかることが一般的です。有料機械翻訳を導入するのであれば、予算に合ったものを選ぶ必要があるといえるでしょう。

無料機械翻訳と有料機械翻訳の違い(2) セキュリティ

多くの企業が有料機械翻訳を選択する理由として、セキュリティ面の問題があります。無料機械翻訳を利用した場合には、セキュリティは保証されません。なぜなら、利用する企業と翻訳エンジンを提供している企業との間に秘密保持などの契約が一切ないためです。無料で翻訳を提供するのは、機械翻訳の精度を上げるためにその情報を収集するのが目的であることが多くあります。万が一機密文書の内容が外部に流出してしまえば、企業にとって大きなロスになるといえるでしょう。実際に無料機械翻訳を利用したことによってデータが外部に流出した例は存在するため、重要な文書であればあるほど無料機械翻訳の利用には慎重になる必要があります。

その点、有料機械翻訳であれば導入時に秘密保持契約を交わすため、無料機械翻訳に比べると非常にセキュリティは高くなります。とくにオンプレミスタイプ(企業内のサーバーに構築する)の有料機械翻訳であれば、一切翻訳データが漏れる心配もありません。無料機械翻訳と有料機械翻訳のどちらを使うかを決める際には、万が一情報が漏れた場合のことも考える必要があるといえるでしょう。

無料機械翻訳と有料機械翻訳の違い(3) 精度

一口で機械翻訳といっても、機械翻訳エンジンによって翻訳精度は大きく異なります。無料機械翻訳よりも有料機械翻訳の方が翻訳精度は高く、質の高さが求められる文書に対しても利用可能だといえるでしょう。なお、どのくらいの翻訳精度が求められるかは翻訳する文書の内容などによって異なります。適切に機械翻訳を選択するためには、必要とされる質の判断も重要だといえるでしょう。

高い質が求められる文書に対して無料機械翻訳を使用すると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。かといって、質を担保するためにポストエディットにお金をかけるのでは無料機械翻訳を使う意味がありません。質が重要である場合には、有料機械翻訳を選択することをおすすめします。

無料機械翻訳と有料機械翻訳の違い(4) カスタマイズ

カスタマイズが可能であることは、有料機械翻訳の大きな特徴だといえます。過去の翻訳資産があればそれを基に自社専用の翻訳エンジンを作成することもできます。その企業独自の用語や表現を使った翻訳を行うことができるため、後から逐一修正を行う必要もありません。用語集や過去の翻訳データを用いて翻訳エンジンをカスタマイズすることによって、さらに精度が高く信頼性のある翻訳を実現できるといえるでしょう。

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国産の機械翻訳は、総務省を中心として国内の大手企業からデータを収集しAI学習を行うことで、日本語を中心として高い精度を誇っています。十印の機械翻訳「T-tact AN-ZIN®」においてもその翻訳エンジンを使用いています。また、半世紀以上の翻訳会社としての経験から、機械翻訳の導入だけではなく、プレエディットやポストエディットを含めたトータルでのサポートを行っています。
ここでご紹介したように、無料機械翻訳と有料機械翻訳には様々な違いがあります。コスト削減したいからといって安易に無料機械翻訳を選ぶのではなく、慎重に吟味したうえで選ぶことが大切だといえるでしょう。質の高さやセキュリティを重視したい場合には、ぜひご相談ください。

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