2021.08.10

Googleが医療を変える!?自動翻訳技術を利用した遠隔医療に1億ドルを投資

最近では機械翻訳の精度の向上が目覚ましく、日本でも多くの企業が機械翻訳の導入を開始しています。そのような中で、Google Cloudが遠隔医療プラットフォームの提供会社であるAmwellに1億ドル投資したということが発表されました。ここでは、Google CloudとAmwellのパートナーシップおよび昨今の機械翻訳の進歩についてご紹介します。

Google Cloudが1億ドルを投資

2020年8月の下旬、Google Cloudはヘルスケアのスタートアップ企業であるAmwellとパートナーシップを結び、1億ドル(約100億円)を投資することを発表しました。この目的は、遠隔診療の普及です。新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい始めてから、アメリカでは遠隔医療が以前よりも積極的に活用されるようになりました。Google Cloudは、Amwellと手を組むことで遠隔医療の利用をさらに推進していくことを目指しています。

Amwellはオンライン診療やEHR(電子カルテ)、医用画像などのソリューションを2000以上の病院および36000以上の企業に提供しています。そして、パートナーシップ締結後にはEHRはGoogle Cloud上にて運営が行われ、さらにAmwellが提供している遠隔診療プラットフォームとG Suitの統合も行われます。

これによって診療後の支払いを自動化や、AIでの来院者数予測による病院の待合室の混雑の軽減が可能になります。また、その国の言語が理解できない外国人に自動翻訳を提供することもできます。現在医療業界全体で抱えている問題点の改善に大きくつながるといえるでしょう。

Google CloudのCEOであるトーマス・クリアン氏は、今回のパートナーシップ締結について「遠隔医療を大きく変える可能性を秘めている」と述べています。またAmwellのCEOであり医師でもあるイド・シェーンベルク氏は、「世界中のたくさんの人々により良い医療を提供していきたい」とコメントしています。Google CloudとAmwellのパートナーシップ締結はアメリカ国内のみではなく、世界中に影響を及ぼす可能性があるといえます。

ただし、今回のプロジェクトはいくつかの課題を抱えています。まず、Google翻訳の精度です。機械翻訳の精度は昨今では大幅に向上しており、このプロジェクトにおいても機械翻訳は重要な位置を占めているといえます。しかしながら、アメリカの医学雑誌「JAMAインターナルメディスン」に公開された論文によると、命にかかわりうる誤訳もみられたとのことです。Google翻訳の精度は比較的高いといわれていますが、医療現場では1つの誤訳が生死を分ける可能性もあります。誤訳に関しては、十分に対策を行う必要があるといえるでしょう。

さらに、それぞれの国では異なる慣習や文化、宗教があります。外国人に対して医療を提供する場合には、言葉の壁だけではなく、このような違いも考慮しなければいけません。機械翻訳を利用する場合にも、内面的な部分がおざなりにならないように注意することは必要だといえます。

このようにGoogle CloudとAmwellのプロジェクトにはいくつかの課題がありますが、世界から大きく期待されていることもまた事実です。プロジェクトが順調に進めば医療従事者の負担が軽減され、また多くの人の命を救うことにもつながるのではないでしょうか。

日本語の翻訳には国産の機械翻訳エンジン

今回のパートナーシップ締結が実現した理由の1つとして、機械翻訳エンジンの精度が飛躍的に上がっていることが挙げられます。Google翻訳も、大量のデータを用いて学習させることによって精度が上がっているといえるでしょう。しかしながら、Google翻訳では非常に多くの言語を取り扱っているため、翻訳する言語ペアによっては精度が落ちる場合があります。日本語の文書の翻訳を行うのであれば、日本語と他の言語の翻訳に注力している国産の翻訳エンジンを用いるのが一番だといえるでしょう。

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