2024.10.08

トランスクリエーションが必要なシーンとは?

ビジネスのグローバル化と共に、日本企業の海外進出や海外ブランドの日本展開は珍しくなくなりました。しかし、日本語が不自然であったり、なんとなく居心地の悪さを感じたりすると、商品やサービスの価値も疑わしくなってしまう可能性があります。翻訳次第で訴求の効果が変わるのですから、慎重に翻訳方法を検討したいものです。

本稿では、トランスクリエーションと翻訳の違いを比較しながら、商材に価値を与えるトランスクリエーションの役割と使い方について解説していきます。

トランスクリエーションの役割

トランスクリエーションは、対象となる現地のターゲット顧客に元の言語で伝えるメッセージと同じ感情を喚起してもらえるよう、別の言語に置き換えて伝える役割があります。
一般的な翻訳が原文の意味に正確に翻訳していくのに対し、トランスクリエーションでは大きく意味が外れない限り意訳を加えたり異なる表現を使ったりしながら届けたいメッセージを別の言語で表現します。

それぞれの言語の持つバックグラウンドを反映させながら、魅力的なメッセージを読み手が容易に理解できる表現で届けるのが、トランスクリエーションの役割です。

読み手に取って自然な翻訳で信頼関係を構築すれば、企業やブランドイメージの向上にも貢献します。ビジネスのグローバル化が一般化している昨今、言語による壁を取り払うトランスクリエーションはますます海外戦略に欠かせなくなるでしょう。

トランスクリエーションと翻訳の違いとは?

トランスクリエーションとは、ローカリゼーションで現地向けに最適化しつつコピーライティング的要素を加えたクリエイティブな翻訳です。一般的な翻訳が元の言語による表現を損なわない別言語への変換であるならば、トランスクリエーションは、たとえ表現は異なっていても別の言語で同じ感情を抱かせる翻訳と言えます。

トランスクリエーションの最終目的は商品やサービスの訴求であることが多いため、文化・習慣や嗜好、流行など現地の状況を反映しつつ、別の言語で訴求するための表現であるところも、トランスクリエーションが翻訳とは一線を画す理由の一つです。しかし、実際にはトランスクリエーションにも幅があり、より直訳に近いケースもあればかけ離れているケースもあるため、自由度が高くクリエイティブな翻訳も可能なのがトランスクリエーションの特徴だと言えるでしょう。

トランスクリエーションの必要なシーン

トランスクリエーションは、大きく分けて2つの場面で大きな効果を発揮します。

インパクトある表現で目にする人の心を掴み、最終的に売り上げにつなげるための役割は、グローバル化の進むビジネスでは欠かせません。企業のスローガンや商品やサービスのキャッチコピー、広告、テレビCMなどがよい例でしょう。

原文の内容全てを翻訳するのではなく、コンパクトにメッセージを伝える際にもトランスクリエーションは有効です。近年では、オンライン動画や映画のタイトルや字幕またはテロップなどにも利用されています。バナー広告やコンテンツになど、ウェブ上でも幅広く活用される機会が増えてきました。

いずれの場合も、トランスクリエーションは日頃使い慣れた自然な表現やリズムで安心感を与えてくれることから、顧客と企業間の信頼関係の構築にも役立ちます。信頼性の高さは満足度の向上へとつながり、マーケティングの最終的目的である購買へとつながる確率が高まるでしょう。

十印のトランスクリエーション

十印のトランスクリエーションの強みは、ライティング力の高さです。高い翻訳能力とマーケティング知識のある翻訳者の育成を手掛ける十印ならではのスキルで、お客様にぴったりのトランスクリエーションのご提案で、訴求力を高めるお手伝いをします。

グローバルなビジネスを成功へと導くために、安心感のあるトランスクリエーションで顧客の知りたい情報提供をして心を掴み、信頼関係の構築へとつなげます。効果的なマーケティングとブランディングには、是非、十印のトランスクリエーションをご検討ください。

まとめ

十印では、半世紀にわたる翻訳に関するノウハウをもとに、製品・サービスの特徴や、企業・ブランドのイメージを届ける翻訳を行っています。ご要望に合わせ、原文に忠実な翻訳から、企業やブランドのストーリーを伝えられるトランスクリエーションまでフレキシブルに対応し、グローバルなビジネスでの訴求成功のためのお手伝いをします。

十印の管理体制と品質は、翻訳業務プロセスの国際規格ISO17100に認証されました。ターゲット層向けに最適化された内容、理解されやすい表現で、対象言語、文化・習慣に合ったローカライズとターッゲット顧客やエリア・商材、利用ツールに合わせたわかりやすいトランスクリエーションを行います。

十印のトランスクリエーションで、グローバルビジネスでのマーケティング効果を高めたいとお考えなら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

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