トランスクリエーションで共感とファン作りを実現する
ビジネスのグローバル化に伴い、海外からのサービスや、商品・サービスを取り入れることに抵抗が少ない消費者が多くなっています。同時に国内マーケットへの海外からの参入が増加し、企業にとっては日本市場での生き残りが難しい時代になりました。少子高齢化の影響もあり、これからの時代は新規顧客の獲得は難しくなると考えられ、既存の顧客であり、かつ長期的に購買し続けてくれる「ファン」の存在は欠かせません。
本稿では、商品やブランドへの共感からファンになってもらうために、クリエイティブな翻訳、「トランスクリエーション」を使う方法について解説します。
ファンとは誰か?ファンマーケティングとは?
ファンと言うと、スポーツなどのファンをイメージするかもしれません。ファンとは、企業・商品・ブランドに対して強い愛着を持ち、プロセスや世界観をリスペクトしている人々のことです。ファンの特徴は、長期にわたり企業やブランドをサポートして、商品・サービスを購入し続けるところです。また、自主的にSNSなどで発信しているケースが多いのも特徴です。
ファンベースカンパニー取締役会長・ファンベースディレクターの佐藤尚之氏の定義によれば、「ファン」とは「企業やブランド、商品が大切にしている『価値』を支持している人」*です。
このように、ファンとは企業・ブランドの大切にしている価値に共感し、企業やブランドを中長期にわたって支持してくれる人々であると言えます。
また、ファンに支えられて中長期的な売り上げの拡大を狙う手法を、「ファンマーケティング」と呼びます。
*参照:「ファンベース」ちくま新書(2018年)
ファンから共に創る関係へ
ファンマーケティングでは、すでに商品・サービスに興味を持っている人にアプローチします。情報の氾濫する昨今、新規顧客の開拓よりもファンへのアプローチがより有効だと言われています。興味を持っているファンに働きかけて、共感からコミュニケーションへとつなげられれば、共に創る関係性から、ファンの企業やブランドに対する愛着はさらに深まると考えられます。
共感マーケティングとも呼ばれるこういった手法は、トランスクリエーションによる翻訳で、寄り添ってくれているとファンが感じられる表現を用いることが、共に創っていると感じさせることにつながり、実現が可能になります。
トランスクリエーションをファン作りに使う重要性
トランスクリエーションは、直訳では伝わりにくいメッセージでも伝わるように別の言語に置き換える作業であり、一般的な翻訳よりもメッセージ性を高めるクリエイティブな翻訳手法です。
パーパスやビジョンといった、企業やブランドならではの思いを伝えるために、各企業はそれぞれの指針を持っています。しかし、文化や習慣の異なる地域ではそのまま表現を翻訳しても、メッセージが伝わらない、違和感がある、共感できないといった問題が出てきます。翻訳のみでは訴求効果が期待できない時に、トランスクリエーションを用いて現地向けに最適化すれば、読む人は共感を高め自分事として捉えやすくなります。
ファンでい続けてもらうためには、新たな価値を提供していく必要があります。そのため、トランスクリエーションを使って、伝わりやすい言葉でファンの欲しい情報を提供する必要があるのです。
トランスクリエーションは共感と信頼につながる
トランスクリエーションを用いたファン作りで重要なのは、共感と信頼です。共感を得られただけではファン作りの道は半ばで、信頼が得られなければ長期にわたる関係性は築き上げられません。長期にわたって愛着を持ち続けてもらうために、信頼できるソースをもとに信頼に値するストーリーを翻訳言語で築き上げるのが、トランスクリエーションの役割です。そのため、愛着を持って共に歩んでいこうと思ってもらえるようなメッセージをトランスクリエーションが担うことが重要です。
このように、繰り返し購入してくれるコアな消費者であるファンを作るには、トランスクリエーションによる表現から共感・信頼を高められるかどうかがカギであると言えるでしょう。
十印のトランスクリエーション
十印のトランスクリエーションの強みは、ライティング力の高さです。高い翻訳能力とマーケティング知識のある翻訳者の育成を手掛ける十印ならではのスキルを用いて、目的に合わせたトランスクリエーションのご提案で訴求力を高めるお手伝いをします。
グローバルなビジネスを成功へと導くために、共感と信頼を得られるトランスクリエーションで顧客の知りたい情報を提供して心を掴み、信頼関係の構築へとつなげます。効果的なマーケティングとブランディングには、是非、十印のトランスクリエーションをご検討ください。
まとめ
十印のトランスクリエーションの強みは、ライティング力の高さです。高い翻訳能力とマーケティング知識のある翻訳者の育成を手掛ける十印ならではのスキルを用いて、目的に合わせたトランスクリエーションのご提案で訴求力を高めるお手伝いをします。
グローバルなビジネスを成功へと導くために、共感と信頼を得られるトランスクリエーションで顧客の知りたい情報を提供して心を掴み、信頼関係の構築へとつなげます。効果的なマーケティングとブランディングには、是非、十印のトランスクリエーションをご検討ください。
▶著者紹介
株式会社十印 マーケティング部
石川弘美
1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。