2024.07.05

高品質なトランスクリエーションはなぜマーケティング効果を上げるのか

グローバルなビジネスが珍しくなくなった昨今、トランスクリエーションというクリエイティブな翻訳を選択されるお客様が増えています。マーケティング翻訳とも呼ばれるトランスクリエーションは、マーケティング効果を高めるのに有効といわれていますが、一般的な翻訳と何が違うのでしょうか。

本稿では、トランスクリエーションの特徴を知り、トランスクリエーションで求められるものとマーケティングで求められるものが何かを分析します。そして、なぜトランスクリエーションでマーケティング効果を高められるのかについて解説していきます。

トランスクリエーションとは何か

トランスクリエーション「transcreation」は、翻訳を表す「トランスレーション(translation)」と、創造を表す「クリエーション(creation)」を合わせた造語です。一般的な翻訳は原文を忠実に翻訳するのに対し、トランスクリエーションでは文化背景や習慣を反映した文へと書き換え、読み手に同じ感情を想起させるようなメッセージを伝えることが可能になります。

従来の翻訳よりもクリエイティブ要素の強いトランスクリエーションは、キャッチコピーなどに最適です。その際は、現地で自然に使われている表現、日本語であればひらがな・カタカナ・漢字などの表記も含めて字数やリズムも考慮しつつ、翻訳作業を行います。つまりトランスクリエーションとは、翻訳・ローカライズ以外にキャッチコピーを作り直すのみならず、テキスト、資料などの再編成などと並び、マーケティングに必要な要素を翻訳言語で作り変える作業であるともいえます。

トランスクリエーションと一般的な翻訳は何が違う?

トランスクリエーションは、一般的な翻訳よりも自由度が高いところが最大の特徴でしょう。一般的な翻訳が原文を忠実に翻訳するのに対し、トランスクリエーションは語順や単語にこだわらず、伝えたいメッセージを余すところなく表現することが目的なので、原文と同じである必要もありません。

また、トランスクリエーションでは、企業やブランドのカラーに合わせたり、ターゲット顧客向けに最適化したりといった翻訳をすることが可能です。ターゲティングが必要なマーケティングにおいて訴求効果が高いところも、一般的な翻訳と一線を画す理由の一つです。

トランスクリエーションにも状況に合わせて様々な表現方法があるため、一概に一般的な翻訳と全く違うとは言い切れません。しかし、一般的にトランスクリエーションは、伝えたい内容の最も重要な部分を押さえつつ、ターゲット顧客向けに最適化されたクリエイティブな翻訳である、というところが一般的な翻訳との一番の違いといえるでしょう。

トランスクリエーションがなぜマーケティングに欠かせないのか

トランスクリエーションでは、文化的背景、習慣、嗜好などを反映して、伝えたいメッセージを別の言語で、最適な方法で表現します。ローカリゼーション(現地向け最適化)を行いつつ別の言語へと変換する作業であるともいえます。

国際市場で戦略的にマーケティングを行う際は、現地に最適なマーケティング戦略としてブランド名や商品名を変えたり、メッセージやイメージカラーを変更したりするローカリゼーションを行います。いずれも現地でのイメージアップを目的として、現地のターゲット顧客向けに最適化をして、訴求力アップへとつなげるためです。

トランスクリエーションのターゲット顧客に向けて最適化するという作業は、ローカリゼーションを行いつつ翻訳をするコンテンツの最適化をするという、マーケティングにおいて重要なことに他なりません。

このように、高品質なトランスクリエーションを行えばよりマーケティング効果の向上が期待できるため、近年トランスクリエーションが人気となっていると考えられます。

十印のトランスクリエーション

十印のトランスクリエーションの強みは、外国文化・習慣への深い造詣と高いライティング力です。トランスクリエーションにはノウハウと技術力が欠かせません。ノウハウがあり経験豊富な十印だからこそできる、ブランドのイメージに最適な翻訳と、お客様にぴったりのトランスクリエーションのご提案で、マーケティング効果を高めるお手伝いをします。

トランスクリエーションで顧客の知りたい情報を提供し、ターゲット顧客の心を掴み、グローバルなビジネスを成功へと導きます。効果的なマーケティングとブランディングには、是非、十印のトランスクリエーションをご検討ください。

まとめ

十印では、半世紀にわたる翻訳に関するノウハウをもとに、製品特徴や企業・ブランドのイメージを伝える翻訳を行っています。お客様のご要望に合わせ、原文に忠実な翻訳から、商品やブランドのストーリーを伝えられるトランスクリエーションまで、グローバルビジネスでの訴求を成功させるお手伝いをします。

また、ターゲット顧客やエリア・商材に合わせ、現地向けに最適化された内容、理解されやすい表現など、印象に残るトランスクリエーションを行い、マーケティング力向上へと導きます。

グローバルビジネスでマーケティング効果の高いトランスクリエーションをお考えなら、どうぞお気軽に十印にお問い合わせください。

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▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。                   
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

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