本質を伝えるトランスクリエーションとは?
近年、トランスクリエーションが人気です。トランスクリエーションとは、インパクトを重視し、翻訳言語でメッセージをわかりやすく、伝わりやすくしたクリエイティブな翻訳です。ターゲットを絞り込んでメッセージを最適化する手法は、マーケティング効果を高めるために使われる翻訳で、ブランディングにも効果を発揮します。しかし、専門のスキルが必要であるため、質の高いトランスクリエーションを行える翻訳サービスは多いとはいえません。
本稿では、トランスクリエーションの特徴を知り、トランスクリエーションでは何が伝えられるのか、どのような時にトランスクリエーションが使えるのかについて解説していきます。
トランスクリエーションでメッセージが伝わりやすくなる理由は?
トランスクリエーションでメッセージが伝わりやすくなるのは、翻訳時にメッセージの求める効果を変えずに翻訳する手法であるからです。伝えるべき内容の本質を変えずに別の言語に翻訳するには、文化・習慣への配慮が欠かせません。さらに、マーケティング効果を高めるためには、現地の流行、嗜好も考慮する必要があります。言葉の意味を置き換える直訳のみでは十分に伝わらない内容でも、トランスクリエーションならもとの言葉にこだわる必要がないため、言葉の背景にあるものを伝えられるのがメリットです。
一般的な翻訳ではインパクトがなく十分に伝わらない時に、ターゲット向けに最適化されたクリエイティブな翻訳であるトランスクリエーションが効果を発揮します。もとの単語や表現にこだわらず、メッセージの本質を伝えてターゲット顧客に理解してもらえる翻訳、それがトランスクリエーションなのです。
トランスクリエーションが効果を発揮するのは?
トランスクリエーションは、文化・習慣、流行、嗜好を考慮して、伝えたい商品・サービスなどに関するメッセージの本質を伝えるコピーを翻訳言語で創る作業です。
次に挙げるのは、一般的な翻訳よりもトランスクリエーションのほうが訴求効果を発揮しやすいコンテンツの例です。
・ ポスター
・ ウェブサイト(オフィシャルサイト、新製品紹介)
・ キャッチコピー(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・メール・SNS・インターネット広告)
・ プレゼンテーション用資料
・ 動画の字幕・テロップ・台詞
いずれもマーケティング、ブランディングに欠かせない戦略、コンセプトやイメージ、メッセージを通じて、本質を伝える必要があるシーンばかりです。このように、トランスクリエーションが効果を発揮するのは、言葉の意味のみを翻訳するよりも最適な表現で別の言語に変換し、より自然な表現でメッセージを伝える時だといえるでしょう。
トランスクリエーションの強みを生かす
トランスクリエーションは、言葉の壁を越えメッセージの本質を伝えるために最適化された翻訳です。現地のニーズに応えターゲット向けに最適化するためには、微妙なニュアンスの違いでイメージダウンとならないよう、必ずしも言葉通りである必要はない自由な翻訳ができるのがトランスクリエーションの強みです。
ブランドイメージを地域・ターゲット顧客に合わせて創り上げ、文化的背景に考慮して現地の嗜好に合わせつつ、伝えたいメッセージを翻訳する作業が、トランスクリエーションです。このように、トランスクリエーションはマーケティング効果を最大に高めるターゲティングをしながら翻訳できるという強みがあり、クリエイティブな翻訳でコピーの最適化が可能になります。そのため、トランスクリエーションは、翻訳とマーケティングを同時に可能にしてしまう画期的な手法であるともいえるでしょう。
十印のトランスクリエーション
十印のトランスクリエーションの強みは、外国文化・習慣への深い造詣と経験です。トランスクリエーションにはノウハウと技術力が欠かせません。長年のノウハウがあり経験豊富な十印だからこそできる、商品・サービスのイメージに最適な翻訳と、お客様にぴったりのトランスクリエーションのご提案で、マーケティング効果を高めるお手伝いをします。
ターゲット顧客の知りたい情報をわかりやすい表現で提供して心を掴み、共感からビジネスを成功へと導く効果的なマーケティングとブランディングには、是非、十印のトランスクリエーションをご検討ください。
まとめ
十印では、半世紀にわたり翻訳に関するノウハウをもとに、製品特徴や企業・ブランドのイメージを伝える翻訳を行っています。お客様のご要望に合わせ、原文に忠実な翻訳から、商品やブランドのストーリーを伝えられるローカリゼーション、トランスクリエーションまで幅広い翻訳手法で、グローバルなビジネスの訴求を成功させるお手伝いをします。
ターゲット顧客やエリア・商材に合わせ、最適化された内容、理解されやすい表現、印象に残るトランスクリエーションを行い、訴求力向上へと導きます。
マーケティング効果の高いトランスクリエーションをお考えなら、どうぞお気軽に十印にお問い合わせください。
▶著者紹介
株式会社十印 マーケティング部
石川弘美
1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。