2024.08.19

トランスクリエーション:お客様と共に最適化する翻訳

グローバル化が進むにつれ、国内外のビジネスにおける翻訳機会が増えています。しかし、翻訳にも様々な手法があり、何を選ぶのが正解なのかお悩みのご担当者も多いのではないでしょうか。せっかく苦労して翻訳しても、マーケティング効果がなければ翻訳する意味がありません。

本稿では、メッセージを伝えるために効果的なトランスクリエーションで、マーケティング効果を上げる方法について解説していきます。

トランスクリエーションは意訳?ローカリゼーション?

トランスクリエーションと一般的な翻訳とは異なります。一般的に翻訳では原文と同じ内容を別の言語で表現しますが、トランスクリエーションは、元の表現をそのまま使わなくても良いという自由度の高い翻訳手法です。しかしそれでは、意訳と同じではないのかと思うかもしれません。

トランスクリエーションは、一般的な翻訳や意訳とは異なり、マーケティング効果のある翻訳です。コピーライティングの一種とも言えるでしょう。訴求効果を高め、メッセージが伝わるように、原文とかなり異なる表現に書き換えるケースも多いですが、コピーライティングというマーケティングに特化した役割を持つところが単なる意訳との違いです。

トランスクリエーションとローカリゼーションは似ていますが、ローカリゼーションの場合、ある対象者向けにコンテンツを最適化した翻訳であり、文化・習慣、嗜好、利用デバイスなどを考慮して書き換えられた翻訳です。コンテンツによってはマーケティング効果を上げるためという共通点はありますが、コピーライティング的要素がないところがトランスクリエーションと異なります。

トランスクリエーションの役割

トランスクリエーションの役割は、ターゲット顧客向けにブランドや企業のストーリーを伝え、商材やサービスのアピールまでを別の言語で行うことです。そのため、一般的な翻訳とは異なり、企業やブランドを一言で表すキャッチコピーといった、クリエイティブな表現で訴求力を高めるための翻訳が、トランスクリエーションであると言えるでしょう。多言語化する場合は、複数の市場において同じ路線で行くのか、それぞれの市場に合わせるのかにより、表現は違ってきます。また、同じ英語圏でも、例えばアメリカとイギリスでは表現も、ターゲット顧客の嗜好も異なる場合があります。そのため、同じ言語でもマーケットによって表現を変えるということもあり得ます。

このように、まずどのようなマーケット向けかを知り、ターゲット顧客の絞り込みをして、その顧客向けに最適化されたキャッチコピーがトランスクリエーションとなります。

トランスクリエーションを依頼するにあたって

トランスクリエーションとは、ただ単にひびきの良い意訳をすれば良いわけではありません。トランスクリエーションを行うには、ブランドの歴史、企業理念、今回の目的、ターゲット市場調査、競合他社情報など様々な情報が必要になります。

トランスクリエーションを依頼するにあたり、依頼先に渡す資料はマーケティング資料のみではなく、どのようなビジョンを伝えたいのか、今回のトランスクリエーションの目的、どのような顧客層かをしっかりと伝える必要があります。マーケティング戦略に沿った情報が正確に伝わってこそ、トランスクリエーションを通じて顧客向けにメッセージが創られるからです。

また、トランスクリエーションの依頼時に、トランスクリエーションの経験がない、ヒアリングの過程を大切にしないサービスでは、質の良いトランスクリエーションは期待できません。そのために、依頼先選びは、トランスクリエーションの経験が豊富で、コミュニケーションがしっかりと取れるエージェントを選ぶようにすると良いでしょう。

十印のトランスクリエーション

十印のトランスクリエーションの強みは、丁寧なヒアリングに基づいた高いライティング力です。トランスクリエーションにはノウハウと技術力が欠かせません。ノウハウがあり経験豊富な十印だからこそできる、ブランド・商材のイメージに最適な翻訳と、お客様にぴったりのトランスクリエーションをご提案します。

ターゲット顧客の心を掴み、マーケティング力アップと効果的なブランディングのために、是非、十印のトランスクリエーションをご検討ください。

まとめ

十印では、半世紀にわたり翻訳に関するノウハウをもとに、製品特徴や企業・ブランドのイメージが効果的に伝わる翻訳を行っています。お客様のご要望に合わせ、原文に忠実な翻訳から、現地向けの最適化であるローカリゼーション、商品やブランドのストーリーを伝えられるトランスクリエーションまで、グローバルビジネスでの訴求を成功させるお手伝いをします。

ターゲット顧客やエリア・商材に合わせ、現地向けに最適化された内容、理解されやすい表現など、印象に残るトランスクリエーションを行い、マーケティング力向上へと導きます。

トランスクリエーションでグローバルなビジネスの訴求効果アップをお考えなら、ぜひお気軽に十印にお問い合わせください。

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▶著者紹介

株式会社十印 マーケティング部
石川弘美

1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。                   
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。

#トランスクリエーション

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