動画字幕が変わる?動画翻訳以外の役割とは?

近年、動画コンテンツに字幕やテロップが多く使われるようになっています。これまでは字幕やテロップといえば外国語の翻訳が一般的でしたが、近年では日本語コンテンツにも多く使用されるようになりました。
しかし、字幕やテロップの効果や重要性が何かわからないままやみくもにつけるだけでは、いくら字幕やテロップをつけても訴求効果が強まらないばかりか、視聴者が離れていくリスクもあります。
本稿では、動画コンテンツに字幕やテロップをつけるメリットや、字幕作成のコツについて解説していきます。
字幕とテロップの違いとは?
字幕は「字幕スーパー」とも呼ばれ、もともとは映画の編集技術用語でした。映画のフィルムに字幕フィルムを重ねて焼き付ける手法が用いられていたためです。字幕は、動画の音声情報を文字化したもので、必ずしもすべての音声情報が表示されるとは限りません。
一方でテロップとは、動画内の音声や映像に関する説明文です。音声のみでは伝えられない情報を補い、一目で内容理解が促されるよう、視覚的に訴えることが可能になります。
つまり、字幕は音声情報の文字化されたもの、テロップは音声情報を補う文字情報だといえるでしょう。
近年では、音声が聞けない状況にも対応できるよう、翻訳時以外にも、動画に字幕とテロップを使う機会が増えています。
字幕・テロップなどの文字情報の呼び方
字幕とテロップは違うと説明しましたが、同じものを指す場合もあります。例えば、音声全体を文字起こしていく作業は、「フルテロップ」と呼ばれています。
テロップはもともと商標であったものが、日本では一般名詞になったという経緯があります。そのため、異なるテロップの意味が混在してしまっているのです。
また、本来は写真やイラストの説明文であった「キャプション」も、動画の字幕の意味でも使われるようになりました。英語の「caption」は、音声を書き起こしたものという意味もあるため、字幕、または、テロップとも呼ばれます。
このように、日本で使われている表現は英語と異なる意味であったりするため、意味の取り違えが起こりやすくなります。字幕やテロップを依頼の際は一般的な字幕を指すのか、説明文的な表現を指すのかをしっかり確認するようにしましょう。
読みやすい字幕・テロップとは?
動画翻訳の対象となるものは、映画からアニメやドラマ、ドキュメンタリー、インタビュー、PR動画、研修動画、プレゼン動画など、様々な分野があります。いずれの分野でも、大切なのは読みやすさです。近年では、外国語からの翻訳以外にも字幕やテロップが使われる場合が多く、読み慣れている人も増えています。しかし、文字数が多すぎては理解しにくくなるため、動画の表示時間に合わせ、適切な文字数であることが望ましいでしょう。
また、映像を見れば意味が通じる場合は、必ずしもすべてを翻訳する必要はありません。文の長さ、改行、かなや漢字の割合はもちろん、フォント、文字の大きさ、色の組み合わせ、背景と差別化ができているかなども読みやすさを左右します。
このように、動画翻訳ではセリフを訳すだけではメッセージが正しく伝わるとは限りません。動画翻訳のスキルだけでなく、視聴者のよりよい理解のために、伝えたいものが何かによって適切な編集ができるサービスを選ぶと間違いないでしょう。
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まとめ
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▶著者紹介
株式会社十印 マーケティング部
石川弘美
1990年に株式会社十印に入社し、マニュアル制作に従事。日本語原稿の書き起こしから、多言語マニュアル制作のディレクションまで、幅広い業務を担当。
2002年より、ローカリゼーション・プロジェクトのマネジメントを中心業務とし、同社の数々の大型プロジェクトの進行管理を担当。2009年よりはマーケティング部にて宣伝広報活動とともにマーケティング活動を行う。2018年より一般社団法人日本翻訳連盟理事、アジア太平洋機械翻訳協会理事。
