2017.10.30

【十印の歴史】(3)—創業

タイプライター1台から始まる・・

「十印の歴史(2)」の続き

さて、結婚し、教師を辞めて、専業主婦になって8年・・・

だんだん日々の生活が退屈になってきました。
私の人生、このまま社会から取り残されえて終わりなのかなぁ。。なんて思うと、焦燥感を感じてきました。

そして離婚しました。
それからは、家に帰るわけにもいかず、英文タイプでも習って、タイピストになろうかなぁ、なんて思っていたところ、思いがけず父の知り合いから事務所の提供を受けました。

その方は消火器会社の社長さんだったのですが、都で大きなビルを建てるのに、すでに引越し先を見つけたけれど、誰も古いオフィスにいないと立ち退き料がもらえなくなるので、とりあえず誰かいて欲しい。そんな事情だから賃料はいらない、というありがたいお話でした。
オフィスは必要なかったのですが無料の家賃が魅力で引き受けました。
小さなオフィスですが、新橋の駅前です。

私はすぐに、中古のぼろタイプライターを調達して、その「オフィス」におきました。
社長さんは、「覚えたらすぐにでも仕事をしたいんでしょう。看板をかけたら。」とおっしゃって、看板も掛けてくれました。
これが「十印」の誕生です。

それからの日本の発展の波にのって、はちゃめちゃに仕事をこなしていくことになります。

そのお話はまた次回にさせていただこうと思います。

「十印の歴史(4)」に続く

backtotop