翻訳会社が行う「トランスクリエーション」とは
多くの翻訳会社は、正確な翻訳はもちろんのこと「トランスクリーション」のサービスも行っています。「トランスクリエーション」とは、マーケティング分野で重要視され始めた、海外を意識した取り組みです。こちらでは「トランスクリエーション」の概要や、「一般的な翻訳」との違いについてお話します。
「トランスクリエーション」とは
「トランスクリエーション(transcreation)」とは、「翻訳(translation)」と「創造(creation)」を組み合わせた造語です。英語圏では、「クリエイティブを他の言語や文化にマッチングさせること」と定義されています。簡単に言えば、正確な翻訳に「意訳」を加え、訳語に訴求力を持たせる試みです。
概念自体は古くから存在しています。欧米のマーケティング業界で「transcreation」の重要性が取り沙汰され始めたのは数年前のことです。日本でも、海外展開している企業を中心に注目され始めています。
翻訳とトランスクリエーションの違い
翻訳で重要視されるのは、情報を正確に伝えることです。一方でトランスクリエーションでは、語意との大きな違いが生まれないことを条件に訴求力やインパクトが求められます。短いコピーなどは、正確な翻訳よりもトランスクリエーションが求められることが多い例です。
企業のコーポレートサイトで使われる言葉を例に、翻訳とトランスクリエーションの違いをご説明しましょう。
日本語で「事業内容」という言葉を、正確さを意識して英語に「翻訳」した場合、「Description of business」は候補のひとつです。一方、「事業内容」に対してトランスクリエーションを実施する場合、「Services」が頻繁に選ばれます。両者を比較すると、「Services」のほうがダイレクトな訴求力を有していると評価されます。
同じように、「従業員紹介」を「Our Team」等と訳す例がトランスクリエーションでは一般的です。
マーケティングではトランスクリエーションが重要
トランスクリエーションは、産業や業界を問わず用いられているわけではありません。技術・医療・法律・特許など、言語を超えた正確な情報伝達が求められる場面では、原文をそのまま訳す翻訳が用いられています。トランスクリエーションがとりわけ重要視されているのは、マーケティングの分野です。
マーケティングで使用される言葉には読み手のアテンションを引きつける訴求力が求められます。ターゲット国の文化を意識することも大切です。希望するマーケティング効果を実現するテキストを作るために、トランスクリエーションの需要が高まっています。
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ビジネスを海外に拡大したいと考えた場合、トランスクリエーションは極めて重要です。十印では、自社に培ったライティング能力、外国文化への深い理解により、お客様にご満足いただけるトランスクリエーションを提供します。