2022.04.04

契約書の翻訳は常識を非常識に

グローバルに進出する日本企業が増え、海外の企業と契約をする機会は増え続けています。しかし、同時に契約書に関するトラブルも増えています。海外企業と契約書を交わすとき、契約書の言語を何語にするのかは悩ましい問題です。一言語にするのか、複数の言語で契約書を作成するのかはケースバイケースです。一般的には契約書作成は、英語が含まれる事が多いのですが、国によっては言語の選択ミスにより、契約が無効となる可能性もあります。そのため、契約時には、どの言語を選択するのか慎重に判断する必要があります。

今回は、グローバルビジネスで成功するために、海外企業との契約書の翻訳について見ていきましょう。

複数言語での契約書翻訳と注意点

日本の企業が海外企業との契約書を作成する場合、次のような組み合わせが考えられます。英語のみ、日本語と現地語、日本語と英語、日本語と現地語と英語というように、国および州、企業に合わせていずれかの組み合わせ言語での契約書を正文とします。この場合、中国やインドネシアなどでは現地語での契約書が正文でなければ、契約が無効になる可能性があるという知識が必要です。つまり、英語のみ、英語と日本語といった組み合わせは契約が無効と現地で判断されるリスクがあるということです。

争いを避け、時間と労力を無駄にしないために、予め現地の事情を調べ、必要言語での契約書の作成が大切です。

契約書の注意点:言語選択と正文選択は似ていて非なるもの

海外企業との契約で、英語を必ずしも選択しなければならないというルールはありません。しかし、日本側が理解しやすい英語を選択するというケースが一般的です。まず、その際には、英語のみを正文とするのか、日本語と現地語プラス英語の場合は、全ての言語を正文とするのかなどを決める必要があります。この場合の注意点は、理解を助けるための翻訳なのか、正文、つまり各言語が契約書として有効なのかをはっきりさせることです。当然、翻訳の精度も目的によって違ってきます。

翻訳時は国による契約書の記載方法にも注意!

複数言語で契約書を作成する場合、国によって言語が違うだけでなく、契約書の記載方法も違ってきます。例えば、日本語の契約書では解釈の幅があり、幾通りにも解釈できる条項が問題にならなくても、アメリカでは記載内容が全てで、記載内容に含まれない内容は契約外と見なされる場合です。日本側としては、日本的解釈で「含まれて当然だろう」と思っていても、アメリカ側は「記載されていないから当然含まれない」と思っているケースでは、解釈の相違が原因で責任問題となり、トラブルとなります。そのため、日本語を元に英語での契約書を作成する場合、予め日本語でもアメリカ式に契約の詳細を盛り込んだ契約書の作成が必要となるのです。

海外企業との契約でトラブルを避けるには、日本の常識は、世界では非常識と取られる可能性を考え、翻訳をする前に、契約先の商習慣・法律などを理解したうえで、契約書を作成することが大切です。

リーガルチェック

リーガルチェックとは、法律の専門家に契約書の内容が法律に照らして妥当であるかどうかを判断してもらうことです。契約書に不備があり、自社に不利な契約をしてしまうなど、海外企業と法的トラブルになると、解決には非常に多くの時間と労力を要します。そのため、トラブルによる不利益を未然に防ぐためにリーガルチェックは大切です。しかし、契約内容のリーガルチェックを契約書の全ての言語で行うことは、時間もかかり、翻訳料も気になるところです。

高精度リーガルエンジン

近年、AIによる自動翻訳は様々な分野で精度を高めており、高性能で安全な翻訳機が低価格で提供されています。ニーズに合わせて専門分野を選べるだけでなく、セキュリティ対策も万全であるため、情報漏洩のリスクもありません。

十印では、2020年に外国語契約書サービスを行う国際事業開発株式会社(IBD)と提携し、契約書専用のリーガルエンジンを作成しました。売買関係契約書、販売店関係契約書など、様々な分野の契約書のデータを用いて翻訳エンジンに深層学習を行い、高い翻訳精度を実現しています。高品質の翻訳であるため、わずかな手直しで使用でき、効率的かつ低価格で外国語による契約書の翻訳が可能となりました。

このリーガルエンジンとIBDが所持する契約書に関するデータベースを自由に使用できる「英文契約書らくらく翻訳パック」をリリースしています。

まとめ

十印では、1980年代より機械翻訳の進展に寄与してきました。総務書を中心として進める「翻訳バンク」で集めた質の高い翻訳データを用いて作成した高精度の翻訳エンジンを、企業内で簡単に安全に使用できるサービス「T-tact AN-ZIN®」をご提供しています。この「T-tact AN-ZIN®」と国際事業開発株式会社(IBD)が研究してきた膨大な契約書データベースをユーザー数無制限で利用できる「英文契約書らくらく翻訳パック」を使用すれば、英文契約書の作成時間を大幅に効率アップできます。

契約書の翻訳の効率化をお考えなら、十印にご相談ください。

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